第4回「顧客の価値は何か」
対象とするお客様を決めるということは事業を提供する側の勝手です。
対象とするお客様を決めたからといって事業が成功するわけではありません。
そのお客様のお役に立つためには、そのお客様からわが社を
選んでもらわなければなりません。
御社は、長年その事業に携わり、その事業に精通しているばずです。
しかし、そのことに精通すればするほど見えなくなるものがあります。
それがお客様が望んでいること、つまり「顧客の価値」です。
長年の経験から、お客様が求めているものは、
品質だろう、といったことや、納期だろうというように
決めて付けてしまいがちです。気が付くと、売り手の勝手な論理で
事業を進めていることになり兼ねません。
お客様が望んでいるのは商品やサービスそのものではなく、
商品やサービスを通して得られる何かです。
その何かを明らかにしなければ、長年にわたって蓄積した
知識や経験の中でしか、物事を考えず、売り手の論理で事業を進め、
お客様の満足が得られなくなり、事業は停滞してしまいます。
一番怖いのが「わかっているつもり」なのです。
ドラッカーはこう言っています。
顧客と市場を知っているのはただ一人、顧客本人である。
したがって顧客に聞き、顧客を見、顧客の行動を理解して、
はじめて、顧客とは誰であり、何を行い、いかに買い、いかに使い、
何を期待し、何に価値を見いだしているかを知ることができる。
ピーター・ドラッカー
お客様以上に、お客様のことを知っている人はいません。
したがって、まずはお客様知り尽くすということです。
誰のための事業なのか、誰に向けられた事業なのか、と
いうことについて決まったら、次は「そのお客様が
望んでいることを知る」ということです。
お客様を知り尽してはじめて、自分たちは何をどのように
仕事を進めていけばいいのかがわかり、何をどのようすれば
喜んでいただけるのか、がわかるからです。
こうしてはじめて、自分たちが対象とするお客様から
選んでいただけるようになります。
では、お客様から選ばれるためにどうすればいいのか、
また、お客様が望んでいるものを知り尽くすために
どうすればいいのでしょか。
それにお応えするのが、このプログラムです。
- 顧客が求めている価値は
- 顧客が求めている価値のレベルとは
- 顧客が買っているのは商品ではなく価値
- 顧客のニーズとわが社の強みは
- 顧客のニーズを知る活動とは
(参考図書 『ドラッカー5つの質問』)
□ ドラッカーを学ぶ経営塾 全13回
経営者の仕事とは、われわれのミッションは何か、
われわれの顧客は誰か、顧客にとっての価値は何か、
われわれの成果は何か、われわれの計画は何か、
中期経営計画のつくり方、マーケティング、イノベーション、
わが社の人材育成、成果を生む組織の作り方、
わが社の目標管理制度、リーダーシップなどについて、
体系的に学べるピーター・ドラッカーのプログラムです。
ドラッカーを学べる経営塾です
経営といっても、ある経営理論は精神的なことばかりであったり、
そうかと思えば、別な経営理論は方法論のことばかりであったり、
学べば学ぶほど混乱し、どこから何を学んでいいか
わからなくなってしまうとお感じになられる人も多いでしょう。
それは、経営者の仕事があまりにも多元的で、
異なる種類の仕事であるからです。
経営者の仕事は、考えること、決めること、行うことの3つに尽きます。
ドラッカーは、経営者が「考えるべきこと」「決めるべきこと」
「行うべきこと」をもれなく、まとめられてくれています。
ドラッカーのプログラムを取り組むことによって
経営者の仕事がどういうものかがはっきりとわかります。
大きな成果が得られます
☑ 理念、使命を問いただし、共有された経営意思が創り出されます。
☑ 理想とするお客様から「これが欲しかった」と言われる様になります。
☑ 事業の存続と繁栄に関わる8つの分野で目標を立てることができます。
☑ 組織上の混乱や部門間の軋轢が激減し、業務が円滑になります。
☑ 会社全体の目標から個人目標へ落とし込む方法がわかります。
☑ 会社の将来を安心して任せられる後継体制をつくることができます。
こんな想いで仕事をしています
ドラッカー専門のコンサルタント 山下淳一郎
私は、コンサルティングファームで働いた後、
上場企業の執行役員、兼任でグループ会社の取締役として
仕事をしていました。当時の経営者の一人ひとりは、
みんな優秀な人達でした。一人ひとりが、いま以上に成果をあげようと、
骨身を削って全力で仕事にあたっていました。
しかし、それぞれが日々の仕事をこなすことで精一杯で、
思うような成果をあげることはできませんでした。
組織が本来持つ力を発揮できずに事業は少しずつ成長する力を
失っていきました。会社は、事業として大きな成功を得たにも
関わらず、組織は不治の機能不全に陥り、士気は衰え、従業員は幻滅し、
熱気は失われていきました。理由は、経営陣が経営チームが
バラバラだったからです。
ドラッカーはこう言っています。
事業として成功し成人したかに思われたそのとき、
理解できない苦境に立つ。製品は一流、見通しも明るい。
しかし事業は成長しない。原因は常に同じである。
チームとしてのトップマネジメントの欠落である。
企業の成長がトップ一人でマネジメントできる限界を超えた結果である。
実際にはそのときすでに適切なチームがなければ手遅れである。
生き延びることで精いっぱいになる。たとえ生き延びたとしても、
不治の機能不全に陥るか少なくとも数年は出血が止まらない。
士気は衰え、従業員は幻滅し、熱気は失われる。
対策は簡単である。トップのチームを前もって構築しておくことである。
チームは一夜にしてならず、機能するには時間がかかる。
相互信頼と相互理解が必要である。そのためには数年を要する。
私の経験では三年はかかる。」
ピーター・ドラッカー
そのような経験から私は、「組織が本来もつ力を発揮して欲しい」
「経営陣は一枚岩であって欲しい」、「前もってトップマネジメン
トチームを構築して欲しい」という一心でこの仕事をしています。
「御社が本来もつ力を発揮され、将来にわたって繁栄する経営基盤を
つくってくださること」が私の想いです。
山下 淳一郎
開催のご案内
- 内容 :ドラッカーを学ぶ経営塾
- 日程 :2018年5年16月(水)
- 時間 :10:00-17:00
- 場所 :京王プラザホテル
- 定員 :30名
- 申込 :定員に達したため締め切りました
満員御礼ありがとうございました。