組織構造は自然発達していくものではない。組織の中で自然に発達していくものは、混乱、摩擦、不毛だけである。ギリシャの神殿なゴシックの建造物が感覚だけで生み出せないように、正しい構造、あるいはそれらしきものさえ感覚では生み出すことはできない。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
組織はハンドメイド
トップは、その立ち位置から組織内のすべてが見えています。しかし、実際は見たいものが見えているに過ぎません。人間の認識能力にはおのずと限界があるのです。経営は、チームの仕事として進めることによってはじめて、あらゆる角度から検証された戦略で進めることができるようになります。
一方、助さん、格さんとも言える経営幹部に恵まれながらも、助さん、格さんを頼まずトップ自身が直接手を打ってしまうケースは多く見られます。それは、本来、活躍すべき助さん、格さんの出る幕を奪い、経営チームが形成されつつある状態を壊してしまうことにさえなります。
事業の成長速度が人の成長速度を上回る時、マネジメントが追い付かなくなります。そのようなとき、組織を支えてくれるのが、助さん、格さんです。ワンマンによる経営からチームによる経営に発展されるために、助さん、格さんにさらに大きな仕事を任せるするようにしてください。