トップマネジメントの仕事がチームの仕事であることを認識することは、特に中小の企業において重要である。企業が成長できないのも、トップのワンマン体制が原因であることが多いからである。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』

企業が繁栄するために必要なこと

現状維持は停滞です。ゆえに、事業は成長させていかなくてはなりません。しかしその成長過程で次から次へと事業は新しい課題が生まれてきます。成長に向けられたその取り組みから生まれる課題が事業の重荷となり、結果として事業の成長の足かせとなります。その重荷に事業が耐えられなくなってしまい、事業は現状維持の状態となり、労力が空回りし停滞してしまう企業は少なくありません。

そのとき、その状態を支え事業を成長に導いてくれるのが経営チームの存在です。経営チームとは、「社長の手下を集めたグループ」ではなく、「事業を推し進めていく複数人の集まり」です。特に、中小企業は資金にも恵まれないだけなく、人材に恵まれない中で事業を進めていかねばなりません。ゆえに、中小企業は早い段階から経営チームの形成に着手することが必須です。そうでなければ、成長はおろか現状維持さえできなくなってしまいます。

今回は、中小企業が繁栄するために必要な５つのポイントについて解説しました。人間の存在を無視して、手法や理論だけが説明されている経営の本はたくさんありますがどんなに理論に適したやり方を試みても、最終的に人間の問題に帰着するのが現実です。会社を繁栄させていくためには、人間を中心に考えていく必要があります。次回は、経営チームのつくり方について、さらに掘り下げてお伝えいたします。最後までお読み頂きありがとうございました。

 「近代中小企業」
発行：中小企業経営研究会
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