新事業は、既存の事業から分離して組織しなければならない。
起業家的な新事業を既存の組織に行わせるならば、
失敗は目に見えている。
ピーター・ドラッカー『イノベーションと起業家精神』
新しい事業は既存の事業から切り離す
新しいお客様との経営会議がスタートしました。社長含め6名の経営陣の方々と1年間、ドラッカーマネジメントを取り組んでいきます。丹念にものを作り上げる日本の技巧と同じものを大量に作り上げる日本の製造業はかつて世界のトップとなりました。なぜ情報産業においては世界をリードする日本企業が登場しないのか。
多くの組織は、社内調整に膨大な時間が奪われ、アイデアはしばらく寝かされたままになります。そして、初期のアイデアは時間をかけてブラッシュアップされながら、いくつもの階層を登っていきます。やっとのことで経営層にたどり着いたとしても、行政官と化した経営層からは、「検討しておく」で終わり、そのアイデアは再び寝かされたままになります。
部門間の壁が軋轢となって、起こすべく変化はその姿をあらわすことなく消えています。「新しい事業が生れない」という目に見える失敗は、「組織構造上の問題」という目に見えない原因によるものです。わたしはお客様に、新しい事業は既存の事業から切り離して取り組まれることをおススメしています。