基本と原則は、それぞれの企業、政府機関、NPOのおかれた国、
文化、状況に応じて適用していかなければならない。
基本と原則は、状況に応じて適用すべきものではあっても、
断じて破棄してはならないものである。
ピーター・ドラッカー
行政のマネジメントとドラッカーは、どう考えればいいですか?
行政のマネジメントとドラッカーのマネジメントはどう考えればいいですか?。たまにこのように質問を頂くときがあります。この質問は、ドラッカーのマネジメントは企業向けのものであり、応用できるものなのかという疑問から生れたものではないかと思います。
マネジメントは、「企業のためのもの」ではなく「社会のためのもの」です。マネジメントは、「組織を一つの型にはめ込むためのもの」ではなく「組織が社会で良い変化をおたらすためのもの」です。行政であろうと、企業であろうと、NPOであとうと、組織である以上、マネジメントの基本と原則は何一つ変わりません。なぜなら、あらゆる組織が、何かのために、何かを行い、何らかの形で人と社会のお役に立つために存在するものだからです。
行政のマネジメントとドラッカーのマネジメントはどう考えればいいかというご質問については、誤解を恐れず言うならば、「行政こそマネジメントの基本と原則に立ちかえるべき」です。それが、それぞれの組織がさらにより良い成果をあげ、さらに人と社会のお役に立つことになるからです。
それぞれの組織が、成果をあげるためにどうあるべきかについては、それぞれの組織が自分で考え、自分で決めていくのです。どう考えればいいのか、どう決めていけばいいのか、というツールがマネジメントなのです。行政のマネジメントはどうあるべきか、行政として何をやめるべきか、行政として何をはじめるべきかについては、それぞれの組織で徹底的に考え、決めていってください。社会のために。