企業が存在しうるのは、成長する経済のみである。あるいは少なくとも、変化を当然とする経済においてのみである。そして企業こそ、この成長と変化のための機関である。
ピーター・ドラッカー『イノベーションと企業家精神』
市場の成長と変化のためにできることを
ある調査機関が国内主要企業にアンケートを行いました。その結果、93%が2013年度の国内景気が改善すると予測していることがわかったそうです。アベノミクスへの期待から企業心理が好転しているに過ぎないと言えばそれまでですが、積極的な姿勢に転換している進行形であることは間違いなさそうです。
事実、国内外の投資については、「増える」が「減る」を大幅に上回っています。また、これまでの歴史からもわかるように、「現業の改善に注力する企業」よりも「新規事業に取り組んだ企業」の方が業績向上を実らせています。それは、企業努力に相まって、成長の加速を誘因させるものを生み出すからです。つまり、自社の成長にとどまらず、市場の活性化に寄与するからです。まさに、「企業が存在しうるのは、成長する経済のみである」、です。
企業が社会の中に存在する以上、景気の浮き沈みの影響を受けない企業はこの世にありません。その反面、景気の動きは自然界の現象ではないことから、企業は景気に影響されるだけの存在でないことも事実です。企業は経済に良い影響を与える役目を担ってることをドラッカー先生は教えてくれています。まさに、「企業こそ、この成長と変化のための機関である」、です。ぜひ、市場の成長と変化のためにできることを探してみてください。