マネジメントとは実践である。その本質は知ることではなく
行うことにある。その評価は、理論ではなく成果によって定まる。
主役は成果である。
ピーター・ドラッカー
会社の発展は挑戦の向こうに起こる
経営者は、経営研究家のように経営学を学んでいます。
その学びを極めようと思えば、経営理念の作り方、
経営戦略の立て方、目標管理の方法、人材育成のノウハウなどなど、
例を挙げれば切がありません。
その一方で、いろいろな知識を獲得さえすれば、
経営がうまく進められるようになる言うと、
けっしてそうではありません。
人間の身体は、各種の臓器が関係し合いながら
総合して動いています。それと同じように、
事業も各種の機能が関係し合いながら動いています。
ゆえに、事業の全体を見通すことなく、
あっちの手法とこっらの手法をただ縫い合わせても、
期待する効果は得られません。
医学の対象は人体であり、治療の対象は患者さんです。
どんなに医学に詳しくても、その患者さんを理解せずに
治療はできません。どんなに経営学に詳しくなったとしても、
事業の対象であるお客様を理解せず、
社員さんのことを思いやらずして経営はうまくいきません。
医学の講義を聴いても体調が良くなるわけではありませんし、
経営学の講義を聴いても、会社が自動的に
発展していってくれるわけではありません。
医学と治療が違うものであるように、
経営学と経営もまったく違います。
ややもすれば、経営学を学ぶことそのものが
目的になってしまいがちです。あくまでも会社の発展は、
事業全体を見通した挑戦の向こうに起こるものです。
挑戦こそ、会社を発展させる一番の近道なのです。