ワンマンによるマネジメントが失敗する前に、そのワンマン自身が、人に責任をもたせることを学ばなければならない。創業者は、付き人をもつスターではなく、チームのリーダーになることを学ばなければならない。
ピーター・ドラッカー
リベラルタイム 7月号 ドラッカーの金言 山下 淳一郎
前回は、「創業における五つの原則」の第二の原則は、「計画をたてる」というテーマでお話しました。今回は、第三の原則「トップマネジメントチームをつくる」というテーマでお話させて頂きます。前号をお読み頂ければなお理解が深まりますので、ぜひバンクナンバーをお読みくださいね。
経営を社長一人で仕切り続けていれば、仕事の負荷に耐えられなくなります。重要でない仕事に追われ、重要な仕事は後回しになり、やがては重要な仕事に手が付かなくなってしまいます。なぜそのような状況に陥ってしまうのでしょうか?。原因は2つあります。一つは、トップが自分の関心あるものだけに時間と労力を向けてしまうからです。トップの仕事は極めて多岐に渡ります。どんなに優れた人間であっても、経営者の多元的な仕事を一人で仕切ることはできません。サッカーを一人で行うことはできないのと同じです。結果として、打つべきときに、打つべき手立てが打たれることなく、ビジネスチャンスを逃してしまったことすらも気付けずに、問題の解決だけに追われる状況に陥ってしまいます。もう一つは・・・。