企業が行う資源の投入は、事業の定義なしに適切に行うことはできない。事業の定義なくしては、資源のばらまきに終わるのが関の山である。事業を点検し、修正していくこともできない。
ピーター・ドラッカー
適切に修正していくことが可能になる
経営者のスケジュールはびっしり詰まっています。社内外問わず、次から次へと人が時間を取りに来るからです。経営者は常にやることは目白押しで、気が付けば予定をこなすことで精一杯です。新幹線の中ではLINEでやり取り、車の中では携帯電話でやりとりしています。腰を据えてゆっくり思索にふける時間など経営者にありません。
やるべきことはわかっている。経営者なら誰もがそう言います。同時に、経営者は戸惑いだらけです。経営者のあらゆる仕事が、リスクを押し切って行うものだからです。成功の保障がないことをあえて行っている以上、戸惑いがあって当然です。その戸惑いと向き合う時、何を物差しに考えればいいのでしょうか?
ドラッカー教授は事業を定義せよ、と言っています。「事業の定義なくしては、資源のばらまきに終わるのが関の山である。事業を点検し、修正していくこともできない」。事業の定義とは、誰に向けられた事業なのか、どこに進んで行こうとしているのかをはっきりさせるということです。それらがはっきりしていれば、使った労力、費やした時間、払ったお金を無駄にせずに済みます。事業を点検し、修正していくことが可能になるからです。ぜひ事業を定義してくださいね。