明日マネジメントに当たるべき人間を今日用意しなければならない。
明日のための人材、特に、明日のトップマネジメントを育成し、
組織の精神をつくりあげなければならない。
ピーター・ドラッカー
経営人材は自然に育たない
ある企業の例をお話しします。
市場が伸びているときは、営業力があれば
業績を伸ばしていくことができます。
この会社は、業界全体が成長していた時期は
勢いに乗って順調に業績を伸ばしていました。
創業者は、持ち前の営業力を発揮して、
時流に乗って会社を成長させてきました。
しかし、市場が成熟すれば、営業力だけでは
事業を伸ばしていくことが難しくなります。
競争相手が新しいことを始め、それが市場に受け入れられれば、
これまで提供してきたものは時代遅れのものとなり、
サービスの価値が下がってしまいます。
何も手を打たなければ、業績は落ち込んでいくのは、自然の流れです。
この会社は、そのような状況に直面していました。
この会社は、経営会議を開いても話し合いの内容は、
営業をどう強化するか」ということだけに時間を費やしていました。
市場が成熟期にあるとき、会社の課題を営業強化に絞るのはあまりにも危険です。
この会社がやるべきことは、お客様の新しいニーズを掘り起こし、
新しいサービスを考え出すことでした。
しかし、創業者は3名の取締役に営業の仕事だけしか与えていませんでした。
彼らは取締役に就いていてもやっている仕事は営業だけでした。
創業者の強力な指示命令で急速に発展してきた反面、
自分で考え、自分で実行に移す仕事に慣れた経営人材がいませんでした。
経営人材は、自然に育つものではなく、
教え育てていかなければならないのです。
詳しくは、月刊BOSS 2016年04月号にて。