事業を行なう者にとって重要なことは、「すでに起こった未来」を
確認することである。社会、経済、政治において重要なことは、
「すでに起こった未来」を機会として利用することである。
それらの変化を認識し、分析する方法を開発することである。
ピーター・ドラッカー
お客様の変化に新しいチャンスがある
今のやり方を続けていてはわが社に将来はない。
だから、新規事業をつくり出さなくては・・・。
現在、多くの企業様がそのような課題に直面しています。
そのような中にあって、陥ってしまいがちな落とし穴があります。
それは、勘、センス、思い付き、ひらめきに頼ってしまうということです。
勘、センス、思い付き、ひらめきは、これまでの経験によって培われたものです。
それらに頼ってしまえば、結果として、新規事業には至らす、
これまでのやり方を続けてしまうことになってしまいます。
新規事業の取り組みに重要なことはいったい何でしょうか。
ドラッカーはこう言っています。
事業を行なう者にとって重要なことは、
「すでに起こった未来」を確認することである。
社会、経済、政治において重要なことは、
「すでに起こった未来」を機会として利用することである。
それらの変化を認識し、分析する方法を開発することである。
ピーター・ドラッカー
ドラッカーが言う「すでに起こった未来」とは
まだわが社が気付いていない変化のことです。その変化とは、
社会の変化であり、市場の変化であり、お客様の変化のことです。
1997年代、ファミリーレストランの24時間営業が一般化し、
深夜でもファミリーレストランは多くの人で賑わっていました。
その間、コンビニエンスストアの数が増えました。
今日のコンビニエンスストアの食料品は侮れません。
コンビニエンスストアの普及によって、わざわざファミリーレストランに
足を運ばなくても、美味しいものが食べられるようになりました。
深夜でも美味しいものが食べることができるようになったのです。
その結果、ファミリーレストランに行こうと考えるお客様は
減ってしまいました。事実、1997年代は約30挑円あった外食産業の規模は
2014年になると25兆円まで下回わりました。5兆円も減ったのです。
このような変化はある日突然起こるわけではありません。
その変化に気付けないだけです。変化にはタイムラグがあります。
事実、コンビニエンスストアが増えていた時にファミリーレストランに行こうと
考えるお客様は減り始めていました。将来必ず起こることの兆しー。
これがドラッカーが言う「すでに起こった未来」です。
今、お客様にどんな変化が起こっているか。
今、市場にどんな変化が起こっているか。
その変化がわが社の事業にどんな影響を与えるか可能性があるか、
経営チームで話し合い、共通の考えを決めてください。
やるべきことが見えてきます。
今のやり方の変えるべき点が浮き彫りになります。
そして、現在の事業を新しい次元に進化させる具体策が見つかります。
それが、新規事業をつくり出すことになります。
実際、伸びている企業は経営チームでそれを実践しています。
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカー5つの質問
著 者 :山下 淳一郎
出版社 :あさ出版 1,300円(税別)
成功を収めている企業は、「われわれの事業は何か」を問い、
その問いに対する答えを考え、明確にすることによって
成功がもたらされている。
ピーター・ドラッカー