意思決定は、機械的な仕事ではない。リスクを伴う仕事である。
それは判断力への挑戦である。意思決定とは知的は遊戯ではない。
行動し、成果をあげるために、ビジョン、エネルギーを総動員することである。
ピーター・ドラッカー
目指すべき旗印を打ち立てる
社長は期の終わりになると、その期を振り返り、
「よし、来期は今期と違うものにしよう」と決意を新たにする。
そして、社員さんに、「来期は前期を上回る業績を上げよう」と伝える。
しかし、社員さんはその計画書を見ても、
「どんな思いが込められた計画なのか」
「どんな考えに基づいて立てた計画なのか」
「どんなことを達成しようとしている計画なのか」わからない。
ゆえに、「何を変えればいいか」「何を新たにはじめればいいか」
「何をどう工夫すればいいか」わからない。
社員さんにしてみれば、「前期と何が違うんだろう」
「でも上は何か変えたいみたいだな」
「計画は売上目標の額が吊り上っただけで何も変わっていないよな」
としか思えない。これが数字だけの目標で起こることだ。
「わが社の経営計画は管理部長がすべてやっています。」
「うちは経営企画部の部長が社長の考えを資料にまとめています。」
経営計画についてそんな声をお聞きすることがある。
仏作って魂いれずだ。
魂のない経営、魂のない事業、魂のない計画はあり得ない。
経営計画が機械的な仕事でつくられ、
形式的なものになってしまうのはとても悲しい。
ドラッカーはこう言っている。
意思決定は、機械的な仕事ではない。リスクを伴う仕事である。
それは判断力への挑戦である。意思決定とは知的は遊戯ではない。
行動し、成果をあげるために、ビジョン、エネルギーを
総動員することである。
ピーター・ドラッカー
計画をつくるということは、
目指すべき旗印をはっきり打ち立てるということだ。
それは、リスクとのせめぎあいであり、
事業上の高度な判断である。
計画は、経営チーム全員が
計画をつくる過程に関わることに意味がある。
経営計画は経営チームの全知全能を総動員して
つくらなければならない。
会社の命運を担っているのは経営チームであり、
その実行を指揮するのも経営チームのメンバーだからだ。
「われわれの計画は何か」は、
社長をはじめ経営チームのメンバー全員が
「われわれが達成したいことはこれだ!」
と言えるものを決めるということだ。
(~『ドラッカー5つの質問』より~)
会社は経営チームがなければ事業の成長は停滞する。
経営の仕事は一人の能力では立ち行かないからだ。
経営チームはチームとして機能しなければ停止する。
経営はチームでなければきないからだ。
御社のさらなる繁栄のために、
社長をはじめ経営チームのメンバー全員が
「われわれが達成したいことはこれだ!」
と言えるものを決めて頂きたい。
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカー5つの質問
著 者 :山下 淳一郎
出版社 :あさ出版 1,300円(税別)
成功を収めている企業は、「われわれの事業は何か」を問い、
その問いに対する答えを考え、明確にすることによって
成功がもたらされている。
ピーター・ドラッカー