「指示命令の組織運営」ではなく「責任中心の組織運営」
マネジメントを一言で言い表すならば、
「人と社会のお役に立つこと」、です。
マネジメントの原理原則は
「成果を中心に置くということ」です。
成果とは組織の外で起こる良い変化です。
飲食店であればお客さまが「おいしかったー」
と言って帰ってくれる。
病院であれば、患者さんが元気に
回復してくれるということです。
患者のいない病院は生きていけません 。
また、お客さまがいないお店も生きていけません。
ありとあらゆる組織が外側にいる存在によって
生かされています。生かされているのは、
企業をはじめとするありとあらゆる組織が、
何らかの形で人と社会のお役にたっているからです。
人と社会のお役にたたない組織は、
倒産または解散命令によって社会から
退場をさせられます。だから、マネジメントは
「人と社会のお役に立つこと」なのです。
ドラッカーはこう言っています。
企業をはじめとするあらゆる組織が社会の機関である。
組織が存在するのは組織自体のためではなく、
自らの機能を果たすことによって存在する。
社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすためである。
ピーター・ドラッカー
医師がいなければ病院はやっていけません。
また店員さんがいなければお店もやっていけません。
企業をはじめとするありとあらゆる組織が、
内側で働いてくれる人がいるから事業を進め、
存在し続けることができるのです。
組織はけっして人を隷属させる手段ではありません。
組織はどこまでも、外に向けられた共通目的のもとで
働く一人ひとりに、価値ある仕事を提供する存在です。
人は、価値ある仕事に責任を感じるとき
最も力を発揮します。そして、人は価値ある成果をあげ、
人のお役にたっていると実感するときに
仕事の喜びを感じることができます。
マネジメントの原理原則とは、人に指示命令することでもなく、
人を支配することでもなく、人を操作することでもなく、
「責任が中心に置かれた」ものなのです。
詳しくは、こちらでお読みになれます
日本に来たドラッカー 初来日編 山下 淳一郎
『ビジョナリ―・カンパニー』の著者、ジム・コリンズはこう語る。
この世にあって何がしかの責任を担う者であるならば、
ドラッカーとは、いま読むべきものである。明日読むべきものである。
10年後、50年後、100年後にも読むべきものである。