会社の将来を担う経営集団
ホンダは、社長の本田宗一郎さんが技術を、
藤沢武夫さんがマネジメントを担っていたことは、
ご存じの通りです。
以前、ビジネス誌の連載でも書いた記憶がありますが、
その当時のホンダの取締役はすべて事業部の責任者を
兼任していました。藤沢武夫さんは取締役の兼任を解き、
取締役を専任にしました。そして、「取締役として何をすべきか」
ついて考えることだけを取締役の仕事としました。
専任になった取締役全員から、
「改めて考えてみると取締役としての仕事を何もしていなかった…」
という声が上がったそうです。それもそのはずです。
人間誰でも自分担当する管轄をきちんとせずして
一つ上に意見することなどできません。
おのずと「事業部としての責任者がメイン」になり
「取締役としての責任はおまけ」になってしまいます。
良い悪いはさておき、それが現実です。
専任となった取締役は、取締役として担うべき責任を自ら見い出し、
取締役としての仕事を定めていきました。
それまでは、会社全体の責任を担っていた人は、
本田宗一郎さんと藤沢武夫さんだけでした。
取締役は兼任を解かれたことによって、
「事業部の責任を担う人」から「会社の将来を担う人」
と進化したのです。
これが、ホンダのトップマネジメントチームです。
本田宗一郎さんと藤沢武夫さん亡きあともホンダを躍進は続きました。
むしろ、ホンダを躍進は、本田宗一郎さんと藤沢武夫さん亡きあと
始まったと言っても過言ではありません。
トップマネジメントチームをつくったことは
語られることのない藤沢武夫さんの功績です。
本田宗一郎さんと藤沢武夫さん亡きあともホンダを躍進は、
トップマネジメントチームの功績です。
ドラッカーはこう言っています。
草創期は、企業は一人の人間の延長である。
しかし、一人のトップマネジメントから
トップマネジメントチームへの移行がなければ、
企業は成長どころか存続もできない。
成功している企業のトップの仕事は、チームで行われている。
ピーター・ドラッカー
『成功している企業のトップの仕事はチームで行われている。』です。
ぜひ、トップマネジメントチームをつくってください。
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカーが教える最強の経営チームのつくり方
著 者 : ドラッカー専門の経営チームコンサルタント 山下 淳一郎
出版社 : 同友館 1,600円(税別)
トップマネジメントがチームとして機能するには、いくつかの厳しい条件を満たさなければならない。
チームはシンプルではない。仲のよさで機能させることはできない。好き嫌いは問題ではない。
人間関係に関わりなく、トップマネジメントはチームとして機能しなければならない。
ピーター・ドラッカー
経営チームをつくりたいとお考えの社長様へ
いかなる組織といえども、その業績はトップマネジメントにかかっている。
ピーター・ドラッカー
今以上に事業を伸ばしていくためには、経営チームが不可欠です。
さらなる発展のために、経営チームをつくりましょう。