リーダーが育つ企業にあるもの
事業はいま現在成功しなければならないし、
同時に新しいものを生み出していかなければならない。
そのために必要な人材を採用し、部署に配属させ、
育てていかなければならない。
「将来こうなった時に、こんなリーダーが必要だから、
今のうちからそのリーダーを育てておこう」。
そう考え、あらかじめ手を打てればいいが、
なかなかそうはいかない。
こうして「体制」を考えるたびに、
リーダの不足に悩まされるのが常だ。
役員ともなれば、「すべてにおいてできて当然」とされ、
暗黙のうちに教育対象からは外される。
自己開発や動機づけは行われない。
その結果、頼みとするのは、
ほんのわずかの全社的視点を持つ人たちだけとなり、
会社の命運は、「育成の結果として選ばれた人たち」
ではなく、「巡り合わせの結果として居合わせる人たち」
に委ねられてしまう。
資金に枯渇していても人材がいれば事業は伸びる。
しかし、どんなに強い財政基盤があっても
人材がいなければ事業はやがて滅びる。
結局、事業の存続は、人材の育成、
特にリーダーを育成できるかどうかにかかっている。
リ ーダーを育てるためには、その人が持っている能力を
最大限発揮できる環境を作り上げなければならない。
「リーダーを育てること」と
「リーダーが育つ仕組みを作ること」は違う。
リーダーが育つ企業には、人材が育つ仕組みがある。
ドラッカーはこう言っています。
自らよりも組織を優先し、自らの行動を組織としての基準に
合わせるという組織の精神が不可欠である。
リーダーには、組織への責任と部下からの信頼が必要である。
ピーター・ドラッカー
信頼されるリーダーを育てるには、リーダーを
「間違った方向へ失敗しないようにすること」ではなく、
「正しい方向へ失敗できるようにすること」である。
では、そのために必要なものはいったい何なのか。
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