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ドラッカーの名言

東証一部上場企業様を中心に経営チームの支援をを行っています。


後継者には小さな部門のトップを経験させる

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将来性ある若い者を、指揮を執ることのできる地位に
つけなければならない。失敗しても組織全体に大きな害を
与えることのない小さな部門のトップの地位につけることが
できなければならない。たとえ補佐役として優秀であっても、
リーダーとしての力が試されたことのない者をリーダーに
するほど危険なことはない。

ピーター・ドラッカー

 

トップを経験させる

 

知識労働者004.jpg

「彼は補佐役として優秀です。ただ、彼は事業を引っ張って、
リーダーとして指揮を執った経験がないんです。
彼をトップにする前に、トップとして彼の仕事ぶりを確認したいんです。
何か方法はないですか? トップになる人間が、トップになるために、
どんなことをさせればいいでしょうか?」

 

これは、ある企業の社長から頂いた質問です。
トップになる人が、トップになるために、
その人にどんなことをさせればいいでしょうか?
ドラッカーはこう言っています。

 

将来性ある若い者を、指揮を執ることのできる地位に
つけなければならない。失敗しても組織全体に大きな害を
与えることのない小さな部門のトップの地位につけることが
できなければならない。たとえ補佐役として優秀であっても、
リーダーとしての力が試されたことのない者をリーダーに
するほど危険なことはない。
ピーター・ドラッカー

 

その候補者を会社のトップにする前に、
小さな部門のトップに据えれば、その人の仕事ぶりを
確認することができます。まさにこれが、
「トップをやらせる前に、トップとしての仕事ぶりを
確認する手段」です。また、トップになる人間が
トップになるために、リーダーとしての力を試すことができます。


ある会社の社長が取り組んだ後継者の育成

「事業部長は事業部のトップだ。
それはトップの仕事には変わりないが、
社長の仕事とは大きく違う。私は、社長の仕事を
経験した人間をたくさんつくりたい。社長の仕事を経験した
何人かの中から、うちの会社を引き継げる
一人の社長が育つことを期待したい。」


そう語ったのは、私が以前いた会社の社長です。
当時の社長は、後継者の育成について、
そのように考えていました。
「後任には小さな部門のトップを経験させる」
ということを重要視していたのです。

 

私はコンサルティング会社で約15年働いたあと、
一時期、従業員150人くらいのIT系の会社で
仕事をしておりました。37歳の時に
はじめて取締役という大任に就きました。

 

社長は、経営人材を育成する目的で、
一つの会社を「株を持っている会社」と
「事業を行う会社」の2つに分けました。
「株を持っている会社」のことを“ホールディングス”と言います。

 

そのホールディングスの傘下にいくつかの
「事業を行う会社」を置き、そこに何人かの
社長をつくりました。社長になった人たちは、
「社長の仕事ができるから社長になった」のではなく、
「社長の仕事ができるようになるために社長になった」
のでした。訓練のために社長になったのです。


それは、社長であって社長職ではなかった

社長とはいえ、あくまでも子会社の社長です。
社長としての全権があったわけではありません。
社長とは名ばかりで、親会社の社長の指示通りに
動くしかありませんでした。

 

変ったことといえば「社長と事業部長という関係」から
「親会社の社長と子会社の社長」というように
肩書きが変わっただけにすぎませんでした。
現実は何も変わりませんでした。


当初、社長の考えであった「社長の仕事を経験する人間を
たくさんつくりたい」という思惑は、社長自ら
潰してしまったように思えました。それでも、
社長には、相当任せてもらったと思います。
事実、この時の経験は、のちに相当役に立ちました。
今でも当時の社長には感謝しています。


社長は、後継者の育成に、ホールディングスという手段が
有効でないとさとるや否や、潔くホールディングスを解体し、
元の組織の形に戻しました。当時の社長は決断が早い分、
随分と振り回されましたが、変化に適応する力は養われました。

 

「小さな部門のトップを経験させる」ことの重要性について、
身をもって理解することができました。


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詳しくは、こちらでお読みになれます

ドラッカーが教える最強の後継者の育て方 山下 淳一郎

明日のマネジメントを担うべき人材を今日準備しなければならない。

ピーター・ドラッカー

 

 

後継者を育成したい社長様へ

 

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ピーター・ドラッカー

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