紀元前440年頃、ギリシャの彫刻家フェイディアスは、
アテネのパンテオンの屋根に建つ彫刻群を完成させた。
だがフェイディアスの請求書に対し、アテネの会計官は
支払いを拒んだ。「彫像の背中は見えない。見えない部分まで
彫って請求してくるとは何事か」。それに対し、フェイディアスは
答えた。「そんなことはない。神々が見ている」。
ピーター・ドラッカー
強靭な良心に根ざされた決断であるかどうか
紀元前440年頃の話です。
ギリシャのある彫刻家は、首都アテネの建物から
彫刻の依頼を受けました。彫刻家は仕事を終え、
その建物の財務責任者に請求書を渡しました。
財務責任者は、彫刻家から受け取った請求書を見て、
眉を細めながら、その彫刻家にこう言いました。
「きみねー、人の見えない所まで勝手に彫っておいて、
その分まで請求するのはおかいだろー、
誰も見えないところまで彫った分は払えませんよ。」
それを聞いた彫刻家は、その財務責任者にこう言いました。
「そんなことはありません。神々が見ていますから。」
それは、反論ではなく、仕事に対するその彫刻家の倫理観でした。
「人の見えない所はどうでもいい」「なるべく安くするためにごまかせ」
という方がおかしいですよね。
ドラッカーは「人は誇れる仕事を成し遂げて、
はじめて誇りある存在になることができる」と言いました。
後継者にも「いつも神々が見ている」と思って仕事をしてほしいですよね。
あなたの決断は、すべて全社員に行き渡ります。
あなたの決断は、形あるものではないために誰も見ることができません。
しかし、あなたの決断の内側にあるものは神々が見ています。
もちろん神の話をしているのではありません。
心の持ち方についての話です。
私は、何者にも恥じない決断をするあなたであることを信じています。
また、そんな私の心を、「神々が見ている。」と思うからです。
あなたは誰かに認めてもらうために決断する必要はありません。
しかし、自分自信に誇れる決断をしなければなりません。
あなたがくだしたその決断は、誇れるものでしょうか?
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカーが教える最強の後継者の育て方 山下 淳一郎
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ピーター・ドラッカー
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ピーター・ドラッカー
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