ミッションからスタートしなければならない。ミッションこそ重要である。組織として、人として、何をもって憶えられたいか。ミッションとは、今日を超越したものでありながら、今日を導き、今日を教えてくれるものである。
ピーター・ドラッカー『非営利組織の経営』
社会の多様な要求
既に政府の機能は限界に達しているいま、今後、日本にとって非営利組織はますます重要な存在になっていくことは間違いありません。同時に非営利組織が、社会的役割を担った存在である以上、社会にどのような良い変化を生み出すか、が問われることは議論の余地はなく、将来的に、民間企業よりも成果が問われる時が来るに違いありません。
民間企業は、「営利を必要とする組織」というだけで、「営利を目的とした組織」ではありません。民間企業も、非営利組織と言われる団体も、組織の外に貢献する人間集団であることはまったく一致しています。非営利組織の組織構造上、陳腐化した事業は存在したまま残り、民間企業と違い顧客を選べない組織の複雑性を踏まえたうえで、
ドラッカー教授は、「ミッションは行動本位たるべきものである。さもなければ単なる意図に終わる。ミッションとは組織に働く者全員が自らの貢献を知りうるようにするものでなければならない。」とミッションの重要性においては、既に20年前に主張されています。
一部の不祥事を除いた多くの方々は、真面目であり、優秀であり、仕事もできます。しかし何のためにか、という考えを持たずに働くことは危険と言わざるを得ません。自分たちは、この社会において何を成し遂げようとしているのか、といったミッションの重要性を、日本の未来につながると信じ、機会あるごとにお伝えさせて頂いております。