われわれの事業は何かを知るための第一歩は、
『顧客はだれか』という問いを発することである。
現実の顧客・潜在的な顧客は誰か、顧客はどこにいるか、
顧客はいかに買うか、顧客にいかに到達するか、を問うことである。
ピーター・ドラッカー
われわれの顧客は誰か
わたしは、以前ワールドワイドで事業を展開している、
健康関連用品の輸入製造販売をしている会社のある
プロジェクトに携わったことがあります。
その会社は、バイクリルという合成吸収糸という
優れた製品を扱っておりました。その糸は、
手術を受ける患者のために開発されたもので、
空気中の水分を吸収して、時間の経過ともに
糸そのものが消えてなくなるというものです。
そのバイクリルを使うことによって、
術後の抜糸が不要となります。そのバイクリルは、
食品メーカーからの需要も高 く、好成績をあげていました。
ところが、同社はそのバイクリルを
扱う事業を他の会社へ譲渡してしまいました。
本来、好成績をあげ続けている事業を譲渡することなど
考えにくいことですが、その会社は、それを本当に実行したのです。
好成績の事業を譲渡した理由は何か。
それは、自分たちが対象とする顧客への事業に集中するためでした。
ドラッカー5つの質問に、「われわれの顧客は誰か」
という問いがあります。この地球上の、すべての人に、
すべてをもって、すべての価値を提供する、これは不可能です。
不可能がゆえに、どんな人に、何をもって、
どのような価値を提供するか、を明確にする必要があります。
つまり、決めるべきことは、誰を顧客とするか、です。
誰の役に立つのか、が明確になってはじめて事業が決定付けられます。
「われわれの顧客は誰か」の問いに取り組み、
御社の事業が繁栄されることをお祈りいたします。
詳しくは、こちらでお読みになれます
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ピーター・ドラッカー
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ピーター・ドラッカー
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