企業とは何かを理解するには、企業の目的から考えなければならない。
企業の目的は、それぞれの企業の外にある。企業の目的として
有効な定義は一つしかない。すなわち、顧客の創造である。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
売りたいものよりお客さまが望むものを先に考える
会社はお客さまのために存在しています。会社に限らずありとあらゆる組織が対象となる顧客のために存在しています。病院は患者さんのために、消防隊は火事で死んでしまうかも知れない人のために存在しています。”綺麗ごと言ってたら商売なんかできませよ!、講演の最中にそういわれたこともありますが、お客さまのことを無視して金儲けに走った組織がどれだけ社会に迷惑をかけ、消えていったかは誰もが知るところです。
ドラッカー教授が言う、「顧客の創造」とは"お客さまをつくり出す"ということです。"自らその金額でそれを買います"と言ってくれる存在を生み出すことです。そのためには、自分たちが売りたいものを売ることよりも、先にお客さまが望んでいることを考えなくてはなりません。
ドラッカー教授は、そもそもなんのために事業をするのか、お客さまの幸せは何か、働く人の幸せは何かといった根本的なことまで深く言及されます。自分たちの事業を深く考え、自分たちの事業を深く理解し、自分たちのお客さまのことを深く理解することで、結果として、それが、お客さまをつくり出すことになるのです。