トップマネジメントが機能するには、厳しい条件を満たさなければならない。仲の良さだけで機能させることはできない。好き嫌いは問題ではない。人間関係に関わりなく、トップマネジメントはチームとして機能しなければならない。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
将来にわたる繁栄のために
異なる楽器をもつ複数の演奏者で一つの曲を奏でるのがオーケストラです。演奏者一人ひとりは異なる楽譜を異なる役割を果たしています。異なる役割をもつ複数の部門で一つの事業を進めるのが会社です。働く一人ひとりは同じ計画のもと、異なる役割を果たしています。オーケストラでいう楽譜は、まさに会社でいう経営計画書に当たります。
経営計画は、"共有された経営意思"を誰が見てもわかる形にしたものです。それは「働く人の行動を限定するもの」ではなく「働く人が自ら行動を生み出せるもの」です。「働く人が自ら行動を生み出せるもの」をつくるのが、ドラッカー5つの質問です。今日は、某企業の海外進出の経営計画を立てる会議の進行役として出席し、ドラッカー5つの質問の取り組みをお手伝いさせて頂きました。
会社の成長は、経営陣の協力関係をつくり出せるか否かにかかっています。ドラッカー教授は、経営陣がチームとして機能するために必要なことを具体的に教えてくれています。今日は、この6つのことについて約束を交わす機会となりました。将来にわたる繁栄のためにぜひこの6つの点について取り組んでください。
- 一人ひとりが最終的な決定権を持つこと
- 担当外の問題について、決定を下さないこと
- 互いのことを批判したり、けなしたりしないこと
- 社長は指示者ではなく指揮者であること
- 重要なことについては、徹底的に話し合うこと
- 意思の疎通に熱心に取り組むこと