明日を実現するための第一歩が、昨日を廃棄することである。ほとんどの戦略計画が、新しく付け加えるべきこと、すなわち新製品、新プロセス、新市場に取り組む。しかし、明日新しいことを行えるようになるための前提は、もはや生産的でないもの、陳腐なもの、陳腐化したものから自由になることである。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
潮の流れを見て船を漕ぐ
今日は、経営会議に同席しました。わたしは必要不可欠な視点を提供しながら、進行役として会議に参加しました。市場はある一定の運行を継続しながらも常に変わりゆく生態系です。わたしたちが、その変化を知るのは、変化としてその姿が現れてからです。その一方、原因が結果に至るまでにはタイムラグがあるように、変化が変化に至る前に何らかの変化が起こっています。わたしたちは、それを"原因"と呼んでいます。既に起っている何らかの原因を見つけることによって、今後何をすべきかということが見えることがあります。
経営者の仕事は今日の問題解決ではなく明日を創ることにあります。起った変化に対応するだけでは主体性を失った、変化に翻弄されるだけの姿となってしまいます。そうならないためにも、まだ結果に至っていない、いま起ってる市場変化の"原因"なるものを見つけることは経営者にとって必須の仕事です。
「潮の流れを見て船を漕ぐ」のと同じように、顧客で起っていることを観て、自分たちの事業が影響を受けるものはあるか?、それは未来にどのような影響を受ける可能性があるのか・今日のテーマは、来期新しいことを行えるようになるために、成果があがらなくなったものを廃棄していくことでした。ぜひ、御社も次のことについて経営会議で話し合ってみてください。いままで見えなかったものが見えてくるかもしれません。
- いま顧客で何が起こっているのか
- 自分たちの事業が影響を受けるものはあるか?。
- それは未来にどのような影響を受ける可能性があるか?。
- それを機会として考えられるか?
- 何を廃棄するべきか?