マネジメントは、事業に生命を吹き込むダイナミックな存在である。彼らのリーダーシップなくしては、資源は資源にとどまり生産はなされない。経営者の能力と仕事ぶりが事業の成功さらには事業の存続を左右する。
ピーター・ドラッカー『経営者の条件』
人の強みを生かしてお客さまに良い変化を起こす
今日は、ある企業の経営会議に同席させて頂きました。この日のテーマは事業の進め方についてでした。上記の「マネジメントは」は原文では「Manager is」と書かれています。Managerとはマネジメントする人です。マネジメントする人とは、成果のあがる方向を指し、そこへ導く人(指導者)、つまりリーダーのことを意味していると言えます。
生命は、自ら環境に適応しようと試みるだけではなく、環境の変化に対して多様性を自ら創生しながら生き残れるように工夫しています。マネジメントする人の役目は、事業にその力を持たせることであり、目の前にある仕事をこなすだけのものではないとドラッカー教授は指摘されています。資源とは人の強みであり、生産とは成果をあげることです。成果とはお客さまで起こる良い変化です。したがって、マネジメントする人の仕事は、「人の強みを生かして お客さまに良い変化を起こしていくこと」です。組織で成果をあげられるかどうかは、マネジメントする人の姿勢と取り組みいかんにかかっているということをドラッカー教授は教えてくれています。
その取り組みのポイントは3つです。一つは、いま起こっている変化で自分たちの事業に影響を与えるものは何かを知ることです。次に、どうすればさらにお客さまのお役に立つことができるかを見つけることです。最後に、どうすれば働く一人ひとりに成果をあげてもらうことができるか決めることです。事業の存続と事業のさらなる成功のために、今日の経営会議はこの3つの点について協議いたしました。
- いま起こっている変化で自分たちの事業に影響を与えるものは何か 。
- どうすればさらにお客さまのお役に立つことができるか。
- どうすれば働く一人ひとりに成果をあげてもらうことができるか 。