意識的に外の世界を知覚すべく努力しなければ、
やがて内部の圧力によって外の世界が見えなくなる。
断固たる行動をもって変えない限り、日常の仕事の流れが
関心と行動を決定してしまう。
ピーター・ドラッカー
計画が実行されない理由
計画が実行されない理由は、実行する人にとって
その計画を実行する理由がないからです。
部下は、「わかりました」と言葉で言ってくれますが、
人は人がつくった計画を自分の計画と考えてくれません。
ゆえに、たてた計画が自動的に実行されるわけではないのです。
「考えを理解すること」と「考えに同意すること」は違います。
部下に理解してもらうだけではなくそう思ってもらうこと、
つまり部下とはいえ同意を獲得することが必要なのです。
同意を獲得するということは、
「実行する人が行動のもととなる考えに
賛成している状態」のことです。
実行する人が行動のもととなる考えに賛成している状態。
これが、計画が実行される理由です。
計画とは現在地から目的地にたどり着くための道のりです。
はっきりとした目的地が確定していれば、
あとはその道のりを明らかにし、移動という行動を起こすだけです。
まとめると、「この計画は何を達成するものなのか」、
「この計画を達成するための手順は何か」、
「この計画を達成するための行動は何か」ということです。
計画の必要性に対する賛成を得ていれば、
既に部下にとって計画を実行する理由があるわけですから、
下記の2と3は、部下自らが考えてくれるでしょう。
自ら考えた行動は、かなりの確率で、実行に移してくれます。
- この計画は何を達成するものなのか (はっきりとした目的地)
- この計画を達成するための手順は何か (明らかにした道のり)
- この計画を達成するための行動は何か (道のりを歩むために起こすべき行動)