明日成果をあげるには、今日のうちに必要なスキルを身につけておかなければならない。彼らは自らの経験の意味を考え、自らを知り、自らの強みを生かすことができなければならない。そして何よりも、マネジメントとしてだけでなく、人として成長することができなければならない。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
未来のための人間開発を!
社会は、人間一人ひとりの集合体です。ゆえに、社会の繁栄は人間一人ひとりの開花があってこそ咲き薫るものです。教育とは、”伝え育む”という意味です。しかし、これまでの教育は、「伝える」が「育む」を上回り、詰め込み型に偏ったものであり、本来芽生えるはずであった可能性をも一人の人間から摘み取ってきました。
マネジメントとは、「社会をより良くしていくこと」です。ゆえに、マネジメント教育は、「一人ひとりが本来もつ力を発揮することによって社会をより良くしていくため」のものです。それは、「働く一人ひとりが仕事を通して豊かな手応えを得ることができる社会をつくる」、ということです。マネジメントは優秀な人だけが、また特殊な免許をもった人だけが就く役職を意味するものではなく、働く一人ひとり全員がもつべき能力なのです。
その能力は、すべて後天的に身に着けられるものであると、マネジメントの父ピーター・ドラッカー教授は断言されています。ところが、人と人が共に働くということについて学校では何も教えてくれません。社会の花が咲くのは人間一人ひとりの種が実るからです。だからこそ、マネジメントは一般教養として取り扱い、人間開発のために体系的に学んでいく必要があるのです。