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ドラッカーの名言

東証一部上場企業様を中心に経営チームの支援をを行っています。


【月刊BOSS】にインタビューが掲載されました

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ミッションからスタートしなければならない。ミッションこそ重要である。組織として人として、何をもって覚えられたいか。ミッションとは、今日を超越したものでありながら、今日を導き今日を教えてくれるものである。ミッションを失った瞬間、我々は迷い、資源を浪費する。
ピーター・ドラッカー

ミッションからスタートする

 

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BOSS:ドラッカーとの出会いはいつ頃のことですか。

21歳の時に『マネジメント』を読んだのが最初でした。でもまったく理解できませんでした。ドラッカーは「事業の目的は顧客の創造だ」と言っているのですが、当時の私は「事業は儲けるもの」と思っていました。だからドラッカーの言っている意味がまったくわからなかった。何より、「マネジメントの父」のドラッカーだから、その著書を読めば経営の答えを教えてくれるものだと勝手に思い込んでいました。でもドラッカーの本に答えは書いてない。書いてあるのは経営者が考えるべきことが書いてある。だけどその当時の私にはそれを理解するのは無理でした。

BOSS:それがどういうきっかけでドラッカーを取り組むようになったのですか。

ドラッカーを真剣に取り組むようになったのは、経営者としての任命を拝してからです。マーケティング部の仕事はマーケティングをすることです。営業部の仕事は、営業することです。同じように、経営者の仕事も経営することです。しかし、経営をするということがまったくわかりませんでした。

経営者は何をすればいいんですか?。当時の社長にそう聞きました。その時の答は、「まぁ~、2、3年すればわかるよー」でした。ドラッカー先生の本はもちろん、経営と名のつく著書は読み漁りました。以前は理解できなかったドラッカーの言葉がすんなりと入ってきました。そして多くの経営に関する本を読めば読むほど、ドラッカー先生ほど、経営を体系的に示したものがないことに気づいたのです。

「あらゆる事業とあらゆる組織に共通する拠り所となる大もと」があります。それを「基本と原則」と呼んでいます。ドラッカー先生は、「基本と原則に反するものは例外なく破綻する」と言われています。ドラッカー先生は、この基本と原則を、誰にもわかるように列挙し、実施できるようまとめてくれた人です。

 

BOSS:これだけ多くの人がドラッカーを読んだのだから、日本の経営の質はもっと高まってよさそうなものなのに、どうもそうは思えません。

水泳の教科書を読んだからといって、すぐ泳げるようになるわけではありません。なんでも時間はかかります。経営も同じです。そもそも経営はこうすればうまくいく魔法の杖ではなく、物の考え方です。また、どんなに優れた理論であったとしても、実際に、その会社を経営するのは、その会社の経営者ご本人です。

 

BOSS:山下さんはどのような手法でコンサルティングしているのですか。

その会社にとって一番相応しい経営がわかるのは会社の経営者しかいません。その会社の経営に口出しをしたり、指導したりしません。事業について徹底的に話し合う場を提供しています。具体的には、社長以下経営幹部5人を対象に、1ヵ月に1回ミーティングの場をもち、それを1年間続けます。「山下さんは、経営の接骨院だ」と言われたことがあります。忙しい日常を送っていると、自分でが気づかないうちに背骨が曲がってしまっていることがある。山下さんの仕事は知らず知らずに曲がった背骨をまっすぐにすることだ、と。そういわれればそうかもしれません。

 

BOSS:では、会社をどのように発展させていこうと考えていますか。

会社を拡大したいという考えはまったくありません。会社は社会の公器ですから、自分どうなりたいかよりも社会にどうあって欲しいという角度でお話させて頂きますね。私は、多くの会社に、経営の質を高めてもらいたいと願っています。またそれが自分の役目です。ドラッカー先生は、次のように言われています。「ミッションからスタートしなければならない。ミッションこそ重要である。組織として人として、何をもって覚えられたいか。ミッションとは、今日を超越したものでありながら、今日を導き今日を教えてくれるものである。ミッションを失った瞬間、我々は迷い、資源を浪費する。」

私が役員をしていた頃、その時の経営陣はまるで与党と野党の様な間柄でした(笑)。経営陣の一人ひとりは、調整と呼ばれる根回しに奔走し、社内政治に労力が費やされる状態でした。顧客を見ずに進められる事業がうまくいくはずもありませんでした。会社として経営を円滑に進めることができず、業績にも影響していきました。その現実とは、まさに「ミッションを失った瞬間、我々は迷い、資源を浪費する」、でした。

その時の経営陣は、私を除きみんな優秀な方ばかりでした。経営陣の一人ひとりは、いま以上に成果をあげようと骨身を削って仕事をしていました。優れた経営者が集まったとしても優れた経営ができるわけではない、ということを身を持って経験しました。いま以上に成果をあげるために、その時必要だったものは、いま以上に経営の質を高めていくということでした。

私は、そのような経験から、経営者は「ミッションからスタートしなければならない」と強く考えるようになりました。いま以上に成果をあげるために必要なものとは、「今日を超越したものでありながら、今日を導き今日を教えてくれるもの」です。つまり、ミッションからスタートするということです。忙しさに流されることなく、ぜひ経営の質を高めていってください。

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