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交流の場にある学びの代替品

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マネジメントとは実践である。その本質は知ることではなく行うことにある。その評価は、理論ではなく成果によって定まる。主役は成果である。
ピーター・ドラッカー

社会の流れと時代のニーズ

 

多くの経営者は本を読み、様々な研修に参加し、セミナーにも行き、日夜学ばれています。そこで得た学びは、確実にご本人の胸を躍らせ、未来への期待を膨らませてくれます。そしてー、翌日には忘れています。それでいいのかと、思う時があります。学生時代は、勉強した分、いい点数が取れ、成績が良くなり、成果をあげることができました。しかし、仕事は違います。学んだからと言って、成果があがるわけではありません。なぜなら、仕事は試験に合格すればいいといった、単独戦ではないからです。

仕事は、組織で進められています。会社は組織で成果をあげるところです。あらゆる仕事が、どこからかインプットしたものをどこかにアウトプットするという、配列の一つを担ってその連鎖の中で動いています。たとえ自分自身が知識を得たとしても、組織の中にあるその連鎖は一夜で変わりません。こうして、研修やセミナーで学んだとしても、翌日会社に行けば、いつもの連鎖が待っています。また、知ったことを仕事に活かそうとしても、日々の仕事はあまりに忙し過ぎます。得た知識を試す隙間はなく、学んだことを試みる機会は与えらません。

あの日あの時得た気付きと発見は、現実に戻ると「あれは単なる机上の空論だ」というオチをつくってしまう。しかし、本能が生む不安と理性を煽る意欲が、学びへと足を運ばせます。こうして、成果をあげることをすっかり忘れ、研修やセミナーで知識を得ることそのものが目的にすり替わっていきます。こうして、学んだことは学びで留まり、知識が智慧になることはなく、智慧が成果に変わることもありません。それでいいのかと、思う時があります。社会の流れと時代のニーズは、コミュニティという文化を活発にしました。そして、交流会なるものが激化し、多くの人が、交流の場に学びの代替品として触発を求めています。私は、そんな潮の流れを冷たく眺めています。それでいいのかと。

 

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