これら5つの質問は、正面から答えていくならば、必ずや、各位のスキルと能力とコミットを深化させ、あるいは向上させていくはずである。ビジョンを高め、自らの手で未来を築いていくことを可能にするはずである。
ピーター・ドラッカー
将来にわたって事業を繁栄し続けて頂くこと
来月の売上どうしようか。安定的に売上げを上げていきたい。これからうち業界はどうなってしまうんだろう。売上が低迷し、従業員の士気も下がり、業績に伸び悩んでいる会社があった。あの手この手を尽くしているのに思うように業績は回復しなかった。そんな会社が、ある時から売上がいきを吹き返したように業績が伸びていった。しかも創業以来、最高の業績をあげる状態にまでなった。なぜ、そのような結果を出すことができたのか。ドラッカー5つの質問に取り組んだからだった。経営を創始し、経営を体系化したピーター・ドラッカーは、上記のように言った。
「正面から答えていくならば」とは、徹底的に考え抜くということだ。もちろん考えて終わりではない。考えを明らかにするということだ。そして、行動を起こしていくということだ。ではいったい、何を考え、何を明らかにし、どう行動を起こしていけばいいのか。既に、このような視点で考えていきましょうというものが問い形式でまとめられている。それが5つにステップに構成されている。それがドラッカー5つの質問だ。
この連載の目的は、ドラッカー5つの質問を理解して頂くことではない。ドラッカー5つの質問を理解して頂くことによって、「御社が自分の会社を思い通りにコントロールすることができるようになり、将来にわたって事業を繁栄し続けて頂くこと」、だ。第1回は、ドラッカー5つの質問の全体像を共有したうえで、「われわれのミッションは何か?」についてお伝えする。
- あなたは、当初、どのような想いで現在の事業に関わったのか?
- あなたは、現在、どのような想いで事業を行っているのか?
- あなたは、将来、今を振り返った時仲間から「どの様な存在だった」と言われたいか?
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続きは、NEXT2013年2月号にて