これら5つの質問は、正面から答えていくならば、必ずや、各位のスキルと能力とコミットを深化させ、あるいは向上させていくはずである。ビジョンを高め、自らの手で未来を築いていくことを可能にするはずである。
ピーター・ドラッカー
全社の根幹にかかわる事柄
今回は、「チームで話し合わなくては決定できない事」というテーマでお話させて頂きます。どのようにしたら、有機的に連携の取れた経営チームをつくることができるのか。大切なことがいくつかあります。一つは、各人の強みに従って担当を決めたら、たとえ社長といえども、担当幹部を外して意思決定をしないということです。チームは仲良くなる必要はありませんがチームワークを壊すようなことはしていけません。また、画一的に議題の決められた定例会議の場で集まるだけでなく、企業の発展と新たなる展開のためには、自由な意見交換の場が必要があります。この際に、意見対立を恐れていては、良いチームをつくることはできません。本当に会社のことを考えるなら、あえて社長にも反対意見の言える人間でないと、経営チームの職責を果たしているとは言えません。
事業の継続的成長のために不可欠な経営チームをつくるためには、ドラッカーの5つの質問を取り組まれることをお薦めします。経営チームのメンバーは、それぞれの担当分野で様々な意思決定を行うことになりますが、中には、「チームで話し合わなくては決定できない事」たくさんあります。いまお伝えした、ドラッカーの5つの質問は、まさに「チームで話し合わなくては決定できない事」です。
全社の根幹にかかわる事柄について、メンバー全員で話し合うこと、そして、お互いに異なる意見を出し合い、時には激論を戦わせながら、「一つの結論を導き出していく」という過程において経営チームが徐々に形成されていきます。ぜひ、「チームで話し合わなくては決定できない事」についてメンバー全員で話し合い、一つの結論を導き出していってください。
- われわれの使命は何か
- われわれの顧客は誰か
- 顧客の価値は何か
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