企業とは何かを問われると、たいていの企業人が利益を得るための組織と答える。たいていの経済学者もそう答える。この答えは間違いであるだけでない。的外れである。
ピーター・ドラッカー
御社がより多くのお客様から支持されるために
いつもお読み頂きありがとうございます。何のために事業をされているのですか?、何のために経営されているのですか?。経営者にこのようにお尋ねすると、「売上げのため」と答えられる方が多くいらっしゃいます。経営学者に、事業は何のためにあるのか、経営は何のため行うのか。このように尋ねると、「企業を成長させるため」、「利益を上げるため」という答えが返ってきます。
視点を変えて考えてみましょう。ここに二つの寺院があるとします(教会でも結構です)。一つは「自分たちの利益をためにお寺を運営している」と主張する寺院。もう一つは「社会で生きている方々のご利益(ごりやく)のためにお寺を運営している」と主張するお寺。あなたが何かを祈念にし、どちらかのお寺に行こうと思ったとします。あなたはどちらの寺院に行かれるでしょうか。多くの方は後者に行かれます。同じように、社会のために経営をしている、社会のために事業を行なっている。心からそう考えている企業にお客様が集まります。これが、現実です。
ドラッカー教授はこう言っています。「企業とは何かを問われると、たいていの企業人が利益を得るための組織と答える。たいていの経済学者もそう答える。この答えは間違いであるだけでない。的外れである」。会社ですから、もちろん売上と利益は絶対に必要です。しかし、売上と利益は生きるために必要なものであって目的ではないのです。御社がより多くのお客様から支持されるために、どうすればお客様に喜んで頂けるのか、どうすれば社会のお役に立てるのか。それを追求し続ける経営であってください。これが、お客様が集まる企業の姿だからです。