リーダーシップとは、資質でもカリスマ性でもない。意味あるリーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見えるかたちで確立することである。リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。
ピーター・ドラッカー
私たちの環境で強く生きているもの
今日は出版社と打ち合わせでした。本?、いえいえ、出しません。原稿はできていますが本は出せません。出版業界そのものが縮小傾向にある背景もあって、出版社は少しでも売れる本を出さなければなりません。2009年、通称「もしドラ」と言われたドラッカー関連の本をきっかけに、ドラッカーブームが起こりました。あれから7年、ドラッカーブームはとうに終わっているので、ドラッカーというだけで出版社は相手にもしてくれません(笑)。売れる本にはならないからです。
唐突ですが、常識ってなんですか?。そう質問されたら、あなたはなんて答えられますか?。常識とは、一般的な共通の考えのことですよね。少なくとも、「常識=正しい」とうことではありませんよね。打ち合わせの中で、常識を疑わない恐ろしさを思い知らされました。常識を疑わないということは考えの発展性を手放すことです。編集者の方はこう語ってました。”リーダーシップは人を動かすこと”。”リーダーシップはカリスマ性を持った人”。私はといえば、”リーダーシップは人を生かすこと”。”リーダーシップは仕事”。そのような認識を持っていました。
話し合いは、それぞれが抱く言葉の意味を理解し合わない限りキャッチボールはおろか、ドッジボールになってしまいます。はい、ドッジボールになりかけました(笑)。私は相互理解をあきらめて、丁重にご挨拶をし、その場を立ち去りました。帰り道すがら、”リーダーシップは人を動かすこと”。”リーダーシップはカリスマ性を持った人”といった間違った常識が強く根付いているに、そして、これからもそんな本が出て人を惑わすと思うと、私は悲しい気持ちになりました。