知識があって、理解力があり、懸命に働くだけでは十分でない。
成果をあげるにはこれらとは違う何かが必要である。
成果を上げるよう努める者は、皆が皆、成果を上げられるようになっている。
成果を上げることは習得できる。そして修得しなければならない。
ピーター・ドラッカー
取り返しのつかない損は回避できる
大事なことが後手に回る
能力が高いからと言って成功するわけではありません。
約10年前、外資系の銀行で出世した私の友人が、
独立して会社を起ち上げました。
独立して肩書きが社長になっても
営業マンと何も変わりませんでした。
何から何まで一人でやらなければならないため
どうしても大事なことが後手に回ってしまいます。
寝る間もなく、資金繰りに奔走しました。
そして、大きな仕事がとれて事業が軌道に乗ると、
彼は先行きを考える仕事を忘れてしまいました。
残念なことにその会社は今はもうありません。
一番重要な仕事は
ある分野で優れていたからとって経営者として優れているとは限りません。
これまで経験してきた仕事と経営者の仕事はまったく別です。
経営者にとって一番重要な仕事は「経営すること」です。
その友人が経営を学び、経営を実践していたら、
どんなに会社を発展することができたかと思うと
残念な気持ちになります。
ドラッカーはこう言っています。
「知識があって、理解力があり、懸命に働くだけでは十分でない。
成果をあげるにはこれらとは違う何かが必要である。」
成果をあげる習得
その彼は、経営者の仕事とは何かについて問うことはなかったのだと思います。
経営力を高めていく努力を惜しむ結果、取り返しのつかない損をしてしまいます。
一人でも多くの経営者に、いま一度経営を学ばれ、
成果をあげる習得を身に付けていただきたいと願っています。