トップマネジメントの仕事とは、一人による仕事ではなく、チームによる仕事である。トップマネジメントの役割が要求するざまざまな体質を、一人で併せ持つことはほとんど不可能である。しかも、一人ではこなしきれない量がある。
ピーター・ドラッカー
気が付かないうちに・・・
経営者は多くの仕事を抱えて日々お仕事に取り組まれています。様々な課題が向こうからやってきます。一方、組織で事業を進めている以上、様々な制約があります。たとえ細心の注意を払ってても、何かを決める際に組織内部の都合や事情が判断の基準になってしまうことがあります。恐ろしいのは、気が付かないうちにお客様のニーズと離れたところで頑張ってしまう状況に陥ることです。
お客様を知る。お客様のための商品を考える。お客様をお応えるする商品をつくる。お客様のために商品を知って頂く。お客様に商品をお届けする。お客様に商品を使って頂く。その結果、ようやくお客様のところで、お客様の満足が生まれます。商品はただの媒体でしかありません。商品を価値に変えてくれるのはお客様だけです。どこまでいっても、お客様が求めているものを判断基準にしなければ事業の成功はありません。そのためにどうすればいいのでしょうか?
このように商品一つだけに絞って考えてみても、異なる専門性の集合体で成り立っています。これらの一つひとつ異なる仕事を一人で同時に行うことは、まず不可能です。一人ではこなしきれません。まさに、「トップマネジメントの役割が要求するざまざまな体質を、一人で併せ持つことはほとんど不可能である。しかも、一人ではこなしきれない量がある」、です。まずは、経営者の仕事をチームによる仕事として組み立ててください。