事業が成果をあげるには、一つひとつの仕事を事業全体の目標に
向けなければならない。仕事は全体の成功に焦点を
合されなければならない。
ピーター・ドラッカー
わが社は何を実現しようとしているのか
現在、東証一部の某企業様に経営計画をつくるお手伝いをしています。
経営者が考え、経営者が決めた目標の良し悪しで業績が決まり、
その業績によって社員さん一人ひとりの給与や賞与が決まります。
経営者は、社員さん全員の生活に責任を持っています。
経営が成り行き任せでいいはずがありません。
経営には計画が絶対に必要です。
計画を立てるということは目標を立てるということです。
目標とは目指すべき旗印のことです。
私は仕事柄、多くの企業様の経営計画を見ています。
日頃、経営理念を語っている会社であっても、
経営計画書を見ると、目標は売上の額だけ
というケースが多くあります。
それでは社員さんは「何をどう工夫すればいいか」わかりません。
現実、「前期と何が違うんだろう」「でも上は何か変えたいみたいだな」
「計画は売上目標の額が吊り上っただけで何も変わっていないよな」
としか思えません。
そのような経営計画は、社員さんの目には
「口では経営理念と言いながら、本音は売上を上げたいだけなんだろう」
と映ってしまいます。それでは成果はあがりません。
事業が成果をあげるためにどうすればいいのでしょうか。
ドラッカーはこう言っています。
事業が成果をあげるには、
一つひとつの仕事を事業全体の目標に向けなければならない。
仕事は全体の成功に焦点を合されなければならない。
ピーター・ドラッカー
一人ひとりの仕事、一つひとつの部署が
「来年度、うちの会社が実現することはこれだ!」
という会社全体の目標に向いている状態を
作り上げなければならないのです。
経営計画は経営チームの全知全能を総動員してつくらなければなりません。
会社の命運を担っているのは経営チームであり、
その実行を指揮するのも経営チームのメンバーだからです。
お手伝いさせて頂いているその企業様では、
今まさに、経営チームが一丸となって経営計画をつくっています。
社長をはじめ経営チームのメンバー全員が
「われわれが達成したいことはこれだ!」
と言えるものを決めてください。
「わが社は何を実現しようとしているのか」
という問いに、パッと一言で答えられる状態になってくださいね。
ありがとうございます。心より感謝申し上げます。
拙著『ドラッカー5つの質問』がビジネス書第4位でした。(八重洲ブックセンター)
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ドラッカー5つの質問
著 者 :山下 淳一郎
出版社 :あさ出版 1,300円(税別)
成功を収めている企業は、「われわれの事業は何か」を問い、
その問いに対する答えを考え、明確にすることによって
成功がもたらされている。
ピーター・ドラッカー