意思決定は機械的な仕事ではない。リスクを伴う仕事である。
それは判断力への挑戦である。大切なことは、問題への答えではなく、
問題についての理解である。成果をあげるために、
ビジョン、エネルギー、資源を総動員することである。
ピーター・ドラッカー
事業の全体を全体として見通して
はじめてできるもの
経営者の仕事は「意思決定」であるー。
これはよく耳にする言葉です。
「意思決定」とは、正解のないものに対して、
熟考の末に出力する決断です。
それに対して、「判断」とは一つの専門性によって
論理的に結論が導き出せるものをいいます。
多くの方が使っている「意思決定」は
「判断」のことを指しています。
時には、部下に対する「指示」のことを
言っている場合さえあります。
人間の身体は、骨、脳、眼、耳、鼻、口、喉、肺などの
様々な器官からなるもので、それらは神経によって
統合的に機能し、生命として成り立っています。
それら一つ一つはバラバラの機能を持ちながらも
お互いに関係し合い、ひとつの生命として
すべて同時に連動しています。
一方、人が人として人生を送るためには、
物理的な機能面だけではなく、
人間としての意思が必要です。
同じように、会社もひとつの生命として、
さまざまな機能が関係し合いながら、
すべて同時に連動するくことによって
事業が成り立っています。
「意思決定」とは会社の将来を左右するものです。
断片的な都合だけで答えを出せるものではありません。
「意思決定」とは、論理的な検証こそ必要であっても
論理的に答えを導き出せるものではありません。
ドラッカーはこう言っています。
意思決定は機械的な仕事ではない。リスクを伴う仕事である。
それは判断力への挑戦である。大切なことは、問題への答えではなく、
問題についての理解である。成果をあげるために、
ビジョン、エネルギー、資源を総動員することである。
ピーター・ドラッカー
「意思決定」は、事業の全体を全体として
見通してはじめてできるものです。
「意思決定」と「判断」とはまったく違います。
そうです、経営者の仕事は「意思決定」です。
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカー5つの質問 山下 淳一郎
成功を収めている企業は、「われわれの事業は何か」を問い、
その問いに対する答えを考え、明確にすることによって
成功がもたらされている。
ピーター・ドラッカー