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ドラッカーの名言

東証一部上場企業様を中心に経営チームの支援をを行っています。


経営チームの会議で何が起こっているのか

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階層ごとに、ものの見方があって当然である。さもなければ仕事は行われない。
だが、階層ごとにものの見方があまりに違うため、同じことを話していても
気づかないことや、逆に反対のことを話していながら、
同じことを話していると錯覚することがあまりに多い。

ピーター・ドラッカー

 

衝突する言葉が考えの一致を浮き彫りにする

 

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現在、ある上場企業で経営チームのコンサルティングをしています。
その企業様の経営体制は、社長と専務のほか7人の事業部長です。
社長は59歳、専務は63歳で、後継者の育成に取り組んでおられます。

 

社長のお考えは、「一人の社長を育成して
その一人に会社を引き継いてもらう」
というものではなく、「7人かの社長を育成して、
現在の会社を5社かに分けて7人の社長に
会社を引き継いてもらう」というものです。

 

将来、何社かに分けた会社がバラバラにならず、
一つのグループとしてまとめる役割が必要になってきます。
この会社の社長は、その役割こそトップマネジメントチーム
であると考え、この会社は現在、社長の育成と同時に
トップマネジメントチームの構築に
取り組んでいます。

 

昨日は、社長と専務、そして、将来社長になるであろう
事業部長7名の人たちに向けたトップマネジメントチームの
コンサルティングでした。私は2週間に1回のペースで
その会社のトップマネジメントチームの
ミーティングに同席させて頂いています。
ミーティングの中で、社長と事業部長が
衝突する場面がありました。

 

社長は事業部長にこう言いました。
「会社が立てた売上目標は絶対に達成されなければならない。
達成できないことがわかった時はそれに対する具体策を
言えなければならない。そして、その具体策を
講じていかなければならない。」この社長の言葉は、
事業部長にとって現実を無視した乱暴な主張と映りました。

 

事業部長はすかさず社長に言い返しました。
「目標は達成できなくても仕方ないなどど思っていません。
私も私の部下も、目標を達成するために必死取り組んでいます。
しかし、どんな手を打っても目標が達成できない月があるのが
現実なのです。現在、根本的な解決策を講じています。」
この事業部長の言葉は社長にとって、ただの言い訳に聞こえました。

 

社長は、事業部長の言葉に覆いかぶせるように
口調を強めてさらに言いました。
「わが社は目標が達成されな空気を許してはならない。
目標は達成しなければならない風土を
つくっていかなければならない。」

 

このトップマネジメントチームのミーティング
でいったい何が起こっているのでしょうか。
社長が事業部長に叱っているのでしょうか。
事業部長は社長に反発しているのでしょうか。
どんな会社も、どんな会議も、このようなことが起こります。
ドラッカーはこう言っています。

 

層ごとに、ものの見方があって当然である。さもなければ仕事は行われない。
だが、階層ごとにものの見方があまりに違うため、同じことを話していても
気づかないことや、逆に反対のことを話していながら、
同じことを話していると錯覚することがあまりに多い。
ピーター・ドラッカー

 

 

社長の主張は「目標が達成されないことは
あり得ないという風土をつくっていきたい」
というものであって、事業部長の主張は、
「目標達成できない月がないように根本的な手を打っている」
というものです。

 

表面的には社長と事業部長の衝突と見えても
「会社をこう良くしていきたい」という異なるエネルギーが
化学反応を起こしているに過ぎません。
社長と事業部長の主張を簡潔な言葉で言い換えると、
社長の主張は「風土の構築」であり、
事業部長の主張は「改革の実行」です。
違う考えをぶつけ合っているわけではないのです。

 

しかし、社長と事業部長が担っている役割が違います。
ものの見方に違いがあって当然です。社長と事業部長の
ものの見方があまりに違うため、異なる意見をぶつけ合っているように
見えるだけです。社長と事業部長は「どうこの会社を良くしていくか」
ということについては同じことを話しているのです。

 

御社も、同じ同じことを言っているのに、
それに気づかず、ぶつかり合っていると
勘違いしてしまう場面があるはずです。
その時、衝突しているような錯覚に陥らずに、
お互いの考えの共通点を見出し、
話し合いを価値ある方向に持っていってください。

 

 

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