明日を実現するための第一歩が、昨日を廃棄することである。
明日新しいことを行えるようになるための前提は、
もはや生産的でないもの、陳腐なもの、
陳腐化したものから自由になることである。
ピーター・ドラッカー
御社の明日のために
「今、経営者に求められているもっとも重要なことは、
世界の変化を積極的に受け止め、新たなビジネスモデルを
創造していく覚悟を決めることである。」
そう語るのは、日本を代表する経営者の一人、
キッコーマン株式会社の茂木友三郎取締役名誉会長だ。
同会長はさらにこう述べている。
「常に世界を考え、世界で行動することである。
新たな商品を開発する。事業提携を行うといった
重要な意思決定の場合でも、世界という視点から決断することだ。」
昨今、米中貿易戦争、米朝会談、米露の中距離核ミサイルの
条約破棄や日韓関係など、世界に関心を向けざると得ない。
そして今こそ変化すべき時である。しかし現実はどうだろうか。
ある企業のトップマネジメントの一人からこんな話を聞いた。
「いつも社内の内部事情に引っ張られ、会議室から会議室へと
あくせく動き、根回しに奔走している。これまでと同じ考え方で
これまでと同じことを、これまでの同じやり方で仕事をこなしている。
このままではいけないのに。」
ひょっとすると、あなたもそんな日々を送っているかもしれない。
世界は私達が予想もつかないほどの早い速度で変化している。
本来、常に挑戦の連続であらねばならないのが私たち現実と言える
。新しいことをやらなければならない。頭ではそうわかっていつつも、
従来の仕事に追われてしまう。では、いったいどうすればいいのだろうか。
ドラッカーはこう言っている。
明日を実現するための第一歩が、昨日を廃棄することである。
明日新しいことを行えるようになるための前提は、
もはや生産的でないもの、陳腐なもの、
陳腐化したものから自由になることである。
ピーター・ドラッカー
昨日を廃棄するとは2つの意味がある。
1つは成果があがらなくなった仕事をやめてしまうことだ。
もう1つは過去の成功に固執せず新しいことに挑戦するということだ。
キッコーマンは1917年、現在の前身である
野田醤油株式会社として誕生たした。キッコーマンと聞くと
日本の伝統的な老舗の会社という印象を抱かれることと思う。
しかし、同社は日本のメーカーの中でも相当早い時期から
海外に進出し、世界各地に拠点をつくってきた。
第二次世界大戦前から海外に住む日本人のニーズに応えるために
醤油を輸出して海外で醤油を普及に努めていた。
現在、海外の拠点はアメリカ、ドイツ、シンガポール、
イギリス、フランス、オーストリア、カナダ、
オーストラリア、メキシコ、香港、台湾にある。
売上高はグループ連結で約5000億円、従業員数は連結で
約7000名にまで発展している。醤油に加えて、その用途を広げ、
つゆ、ポン酢、出汁、和風醸造調味料、ウスターソースなども
提供している。2003年には全体の売上のうち
約28%を海外で占めていた。
10年後、2013年になると海外で50%のシェアを占めるまでに
その需要を広げた。醤油は日本食に欠かせない日本を代表する
調味料であるが、世界各地でも料理に欠かせない調味料の一つとなった。
まさに、新しいことに挑戦し続けてきた証拠と言える。」
成果の上がらなくなった仕事を捨てること。
そして新しい仕事を始めること。御社の明日のために、
ぜひ2つのことを行って頂きたい。
(月刊BOSS 2019年4月号より)
ドラッカーを学び成果をあげたい社長様へ
基本と原則に反する者は例外なく破綻する。
ピーター・ドラッカー
さらなる発展のために、ドラッカーを学びましょう。
「ドラッカーのセミナー」を見る