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高齢の役員は、ラインの長ではなく、独立して行える仕事、
専門家として大きな貢献ができる仕事、助言、教育、基準の設定、
紛争の解決などの仕事に移るべきである。
マネジメントの仕事を行わせるべきではない。
ピーター・ドラッカー
新旧交代のタイミングから
目を背けてはいけない
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藩を動かすのは人である。
こう言ったのは、江戸時代の中期に活躍した大名で、
破綻寸前の米沢藩を見事に建て直した名藩主、
上杉鷹山(うえすぎようざん)です。
現代風に言い換えれば、彼は組織を改革し、
倒産寸前の会社を見事に建て直した名経営者です。
上杉鷹山が、当時、組織を再建するために必要としていたのは、
藩という大きな組織を引っ張っていってくれる人材でした。
ところが、当時の藩の重役として、ズラリと並んでいるのはすべて、
ただ誠実で人の好い、しかし、仕事に対する姿勢は、
「休まず・遅れず・仕事せず」の人で、書類いじりをしていれば幸せ、
という「事なかれ主義の人たち」でした。
組織の上層部にこのような人たちがいれば、
組織は絶対に良くなるはずがありません。
藩の重役とは、現代風に言い換えれば。
会社の取締役です。
上杉鷹山は、居丈高に役職の高さにあぐらをかき、
汗も出さない、手も汚さない、そんな取締役に
頭を悩ましていました。
上杉鷹山は、藩の将来を憂い、組織の再建のために、
自らの心を奮い立たせ、周囲が驚くような
大胆な改革に打って出ました。
それはまさに、会長のあなたが、あるいは、
社長のあなたが、今直面している試練かもしれません。
または、あなたが「これからやりたい」と
思っていることと同じことかもしれません。
藩を動かすのは人である。それを現代風に言い換えれば、
「会社を動かすのは人である」という意味です。
ここでいう人とは、噛み砕いていえば、
「会社にとって今必要なことは何か」
「今何をすべきか」を理解し、
それを実行できる人のことです。
過去の成功にこだわり、新たな挑戦もしない、
事なかれ主義の役員。もちろん御社に
そんな取締役はいないと思います。
あなたの会社は、何人の役員がいるでしょうか。
ソニーの創業者、盛田昭夫さんは、社長を除いた役員を、
次のように3つに分類しました。
1将来、社長になり得る人
2社長になれなくても、会長、社長を補佐し、経営チームの一躍を担える人
3これまでの功績によって、ご褒美として取締役になった人
1番目の人と2番目の人は「これからが勝負」という人ですね。
トップの頭を悩ませるのは、3番目の高齢の役員です。
さきほど紹介した、米沢の名藩主、
上杉鷹山を悩ましたのも3番目の人です。
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時代は変わっても、トップに立つ人が直面する難題は
変わらないのですね。組織を存続させ、
事業をさらに成長させていくために、トップは3番目の人に対して、
どう向かい合えばいいのでしょうか。
ドラッカーはこう言っています。
高齢の役員は、ラインの長ではなく、独立して行える仕事、
専門家として大きな貢献ができる仕事、助言、教育、
基準の設定、紛争の解決などの仕事に移るべきである。
マネジメントの仕事を行わせるべきではない。
ピーター・ドラッカー
事業上の重要な決定を行う仕事からは切り離す、
ということですね。けっして、「冷酷になれ」
ということではありません。
「新旧交代のタイミングから目を
背けてはいけない」ということです。
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカーが教える最強の後継者の育て方 山下 淳一郎
明日のマネジメントを担うべき人材を今日準備しなければならない。
ピーター・ドラッカー
後継者を育成したい社長様へ
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明日のトップマネジメントを育成し、 組織の精神をつくりあげなければならない。
ピーター・ドラッカー
将来にわたって繁栄し続けるためには、人材育成が不可欠です。
会社の明日を担う、経営人材を育成しましょう。
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