弱い大統領であっても、マネジメント上の六つのルールを
守る限りは非常な力を発揮することができた。
逆にいかに強い大統領であっても、それらのルールを守らなければ
力を発揮することができなかった。
ピーター・ドラッカー
マネジメント上の6つのルール
人間なくして理論が先行することはない。
どんなに優れた知識でも、それを実行するのは人間だ。
社長の意思なくして経営の骨はなく、
取締役の献身なくして経営の肉はない。
そして、ドラッカー5つの質問なくして
経営チームの結束はあり得ない。
計画を指揮するのは社長であり、
計画を推進するのは経営チームだ。
そして、計画を実行するのは現場の社員である。
どんなにいい経営計画をつくっても、
最後は人間に帰着する。社長に帰着する。
ドラッカーは、「大統領のための六つのルール」を記した。
大統領の職に就いた人であっても、力を発揮できた人と
できなかった人がいる。そこ違いはどこにあるのだろうか。
ドラッカーはこう言っている。
弱い大統領であっても、マネジメント上の六つのルールを
守る限りは非常な力を発揮することができた。
逆にいかに強い大統領であっても、それらのルールを守らなければ
力を発揮することができなかった。
ピーター・ドラッカー
大統領の仕事は、世界のリーダーとして国民の安全を確保し、
国を繁栄させる仕事である。社長の仕事も、社
会のリーダーとして、お客様にお応えし、
会社を繁栄させる仕事だ。
一国の命運を担う仕事と会社の将来を担う仕事、
そのスケールこそ違っても、厳しい環境に置かれたなかで
リーダーシップを発揮しなければならない
その職性の本質は大きく違わない。
ドラッカーが記した「大統領のための六つのルール」
から学べることはあまりにも深い。
私は経営チームのリーダー役を務めていた時、
「大統領のための六つのルール」から
大統領という文字を消したものを自分の机に貼っていた。
自分の成長を願い、ドラッカーが言う
「マネジメント上の六つのルール」を守れば、
力を発揮することができるのではないかと考えたからだ。
その6つのルールをお伝えしたい。
第一のルール「何を行なわなければならないかを考える」
「私は成果を上げることはできなかったが約束は守った」
という言葉ほど情けないないものはない。
それはただの言い訳に過ぎないだからだ。
「私は約束を変更したが成果をあげることができた」
と言えた方がずっといい。1945年に大統領に就任した
トルーマンは、選挙戦で約束したことは
「国内の経済を改革すること」だった。
しかし、大統領就任後、自分のやるべきことは
「国外のトップを交流すること」だと考えを改めた。
トルーマンは「自分のやりたい仕事」に引っ張られず
「自分のやるべき仕事」を選ぶ能力があった。
その結果、彼は外交についてアメリカ史上最高の成果をあげた。
トルーマンは、約束を変更したが成果をあげた。
経営者の必須要件は、「あげるべき成果は何か」を
考え抜くことだ。
今あなたがあげるべき成果は何だろうか。
最後までお読み頂きありがとうございます。
第2のルール以降は、ぜひ本書でお読みいただければと思います。
拙著『ドラッカー5つの質問』がランキングされておりました。
ありがとうございます、ありがとうございます、
本当に、ありがとうございます。
八重洲ブックセンター本店にて
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカー5つの質問 山下 淳一郎
成功を収めている企業は、「われわれの事業は何か」を問い、
その問いに対する答えを考え、明確にすることによって
成功がもたらされている。
ピーター・ドラッカー