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ドラッカーの名言

東証一部上場企業様を中心に経営チームの支援をを行っています。


「半沢直樹」に登場する大和田常務のような...

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真摯さそれ自体だけでは何ものももたらさない。
しかし、それがなければ他のあらゆるものが台無しとなる。
真摯さの欠如だけは、あってはならない絶対の基準である。

ピーター・ドラッカー


泣いて馬謖を斬る

 

「部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任。」
これは、かつてTBSで放送された『半沢直樹』で、
俳優の香川照之さんが演じる大和田常務が言ったセリフです。

 

ある会社に、その大和田常務そっくりの常務がおりました。
その会社の年商規模は200億円、社長は世代交代の準備に入り、
「後継の経営チームをつくって、今の副社長に社長を引き継ごう」
と考えていました。経営体制は、社長(69)、副社長(47)、
常務(54)の3人でした。

 

事業規模の割には、けっして強い布陣とは言えません。
社長は、社長室に籠りっ放しの人だったため、
実際に、事業を統括していたのは、副社長と常務のお2人でした。

 

年商200億規模の事業を2人の役員で統括するのは、
手が回らないことは明らかでした。打つべき手は打たれず、
放置され問題は、誰の解決の手にもかけられず、ただ大きくなっていくばかりでした。
業績は低迷し、退職者は増え、事業も組織も人もどんどん痛んでいくだけでした。
それは、これまで経営人材の育成を行ってこなかったツケが露呈した姿と言えました。

 

社長は会長に、副社長が社長に社長、副社長、取締役の3人に、
営業部長(49)、管理部長(51)の2人を加え、計5人体制で、
経営チームをつくることになりした。やがて社長が会長となって、
社長が経営の第一線から退けば、今5人体制でスタートしても、
経営チームはすぐ4人になってしまいます。

 

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社長にその旨を伝え、経営チームの人数を増やす提案をしました。
しかし、経営チームに引き上げる適任者がいないという理由で、
5人体制で経営チームの構築をスタートしました。
1年後には、営業部長と管理部長が執行役員に昇進し、
その2年後には、社長は会長に、副社長が社長となり、
社長の世代交代に無事になされました。
しかし、経営チームはチームとして機能するまでに至りませんでした。
何かがおかしいのです。

 

人と組織を破壊するものある日、会長からびっくりすることを知らされました。
次世代を担う後継の経営チームの中に、パワハラ常習犯の役員がいるというのです。
その役員は社内で、恫喝、侮辱、暴言は日常茶飯事で、
事実、たくさんの退職者が出ていました。その人が、さきほどお伝えした
『半沢直樹』に出てくる大和田常務に似ている人です。

 

経営チームは、組織の最高意思決定機関です。
その経営チームの中に、パワハラ常習犯がいたのでは、
会社が健全な状態でいられるはずがありません。
会長から事業を引き継いだ社長は、世に言う典型的な良識人で、
大きな改革するタイプではなく、常務の不正をただすこともせず、
社員の矢面に立つことなく、ただパワハラ常習犯の役員に
頭を悩ましているだけでした。ドラッカーはこう言っています。

 

部下たちは、無能、無知、頼りなさ、無作法など、ほとんどのことは許す。
しかし、真摯さの欠如だけは許さない。
そして、そのような者を選ぶマネジメントを許さない。
ピーター・ドラッカー

 

 

ここで言うマネジメントとは“経営者”のことです。
ドラッカーの言葉をこの会社に置き換えて言えば、
「社員は、無能、無知、頼りなさ、無作法など、ほとんどのことは許す。
しかし、パワハラ常習犯の人間をそのままにしておく会長と社長を許さない。」
ということになりましょう。

 

事実、の社内では、「問題は、パワハラ常習犯の常務ではなく、
その不正を容認している会長だ。」といった声があがるようになりました。
もちろん表立って、会長に不満をぶつける人はおりませんが、
会社は完全に健全性を失っていました。

 

パワハラは明らかに不正行為です。
その違法行為を続けている重役が経営チームの一人なのです。
そして、その不正行為を許している人が会社のトップなのです。そ
の状態では、世代交代のための後継チームをつくる取り組みになりませんし、
経営チームはチームになり得ません。経営チームの中に、経営チームを破棄し、
人と組織を破壊する人がいるからです。

 

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泣いて馬謖を斬る。
ここでいう「泣いて」とは、”断腸の想いで”という意味です。
馬謖(ばしょく)」とは”中国の歴史に登場する人の名前“です。
「斬る」とは斬首刑のことで、現代風に言えば、
”辞めてもらう”という意味です。言葉をつなげると、
「断腸の想いで、馬謖に辞めてもらう」となりますね。

 

それは、「たとえ組織になくてならない人であっても、
その人が不正をしたら、厳しく処分しなければならない。
特別扱いや依怙贔屓(えこひいき)はもってのほか。
会社は、私情は排除して公正でなければならない。
それが、人の上に立つ者の責任である。」
という教訓を示す言い伝えです。

 

中国の三国時代、蜀(しょく)という国に、
将来を期待されていた馬謖という幹部がいました。
諸葛孔明(しょかつこうめい)は、彼を自分の後継者として
期待をかけていました。

 

馬謖は、魏という国との戦いで、諸葛孔明から必勝の作戦を授かり、
その指揮官に任命され、出陣しました。ところが、彼は戦場に行くと、
諸葛孔明の命令に従わず、戦いに敗れてしまいました。
それは上司を見下し、上司の作戦に背いた、傲慢さが招いた大敗でした。

 

軍の命令に背けば処刑。それが、この時代の常識であり、
組織の規則でもありました、諸葛孔明は、馬謖に期待し、
本人の活躍を頼りにしていただけに、できることなら、
刑に処すことは避けたかったのです。
馬謖を刑に処すことは、将来の蜀(しょく)にとっても痛手でした。
しかし、諸葛孔明は、私情を抑えて馬謖を斬罪に処す決断に踏み切りました。
これが、「泣いて馬謖(ばしょく)を斬る」です。

 

以上が、「後継者の育成がうまくいかない9つの原因」の1つです。
後継者に、勉強会やセミナーで経営を学ばせたり、
後継の経営チームをつくっても、経営チームのメンバーに不正があったり、
また、それをトップが容認してしまえば、後継者の育成も、
経営の承継もうまくいきません。では、どうすればいいのでしょうか。
ドラッカーはこう言っています。

 

真摯さそれ自体だけでは何ものももたらさない。
しかし、それがなければ他のあらゆるものが台無しとなる。
真摯さの欠如だけは、あってはならない絶対の基準である。
ピーター・ドラッカー

 

 

真摯さだけで何かを成し遂げられるわけではありません。
しかし真摯さがなければ、あらゆるものが破壊されます。
まずはトップの信頼性から破壊されていきます。
まさに、その企業で起こっていたことです。

 

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不正に大きい小さいはありません。
社内で金銭問題や異性問題を起こしたら、
その人は終わりです。当然です。そこに議論の余地はありません。
トップは組織の規律を守るために、不正に関しては
厳しく対処しなければならないのです。

 

ある日を境に、大和田常務に似た例の常務を見なくなりました。

「山下さん、泣いて馬謖を斬る…、だっけ?」

「はい…」

「実行したよ。胃が痛かったけどな。」

「そうですかぁ、会長の英断を尊重します。」

 

後継を担う経営チームの人選と組織の規律を
守ることは極めて重要です。
後継の経営チームの人選は慎重に行ってください。

 

経営チームの一員にすべきかどうかの判断基準は、
「部下がその人の仕事ぶりを真似するに値するかどうか」の一点です。
さらにお知りになりたい場合は、『こちら』でお読みになれます。

 

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詳しくは、こちらでお読みになれます

ドラッカーが教える最強の後継者の育て方 山下 淳一郎

明日のマネジメントを担うべき人材を今日準備しなければならない。

ピーター・ドラッカー

 

 

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