明確かつ焦点の定まった共通の使命だけが、組織を一体とし、
成果をあげさせる。焦点の定まった明確な使命がなければ、
組織は直ちに組織としての信頼性を失う。
ピーター・ドラッカー
焦点の定まった使命が成果を生む
1月は9社の企業様からお問い合わせを頂いた。
毎月たくさんの社長様からご連絡をいただく。
感謝の念に堪えない。心より感謝申し上げたい。
(本当に、本当に、ありがとうございます。)
お問い合わせの内容で最も多いのが経営理念についてだ。
経営理念は、「わが社の社会に対する根本的な考えを言い表したもの」だ。
しかし、経営理念は考えだけで終わらない。そこには特有の挑戦があり、
具体的な行動がある。その具体的な行動こそ、ミッションだ。
1933年、精機光学研究所という組織が設立された。
医師だった御手洗は、精機光学研究所に参画し、
X線カメラの開発にかかわった。
1930年代後半、日本人の死亡原因の第一位は肺結核だった。
X線で撮影した患者さんの疾患部を
画像で確認するという診察方法は
既に使われていた。当時、画像技術は遅れており、
「あの時、画像でちゃんと確認ができていれば…」
と御手洗は医師として幾度となく悔しい思いをした。
御手洗は、X線専用カメラを開発すれば、
結核の早期発見により、社会貢献になると考えた。
今後の医療の発展には画像技術の進化が欠かせない―。
それが御手洗の「社会に対する根本的な考え」だった。
1942年、御手洗は精機光学の分野に専念することを決意し、
自らの退路を断つため医師の免許を返上した。
そして、医師の経験を生かして医療用機器の開発に全力をあげた。
精機光学研究所は、キヤノン株式会社と名を改め、
御手洗は同社の初代の社長となった。キヤノンは、
「医療の発展には画像技術の進化が必要不可欠である」
という社会に対する根本的な考えが、
「患者を助ける医療用機器をつくる」
というミッションを生んだ。
ドラッカーはこう言っている。
明確かつ焦点の定まった共通の使命だけが、組織を一体とし、
成果をあげさせる。焦点の定まった明確な使命がなければ、
組織は直ちに組織としての信頼性を失う。
ピーター・ドラッカー
(~『ドラッカー5つの質問』 第1章より~)
ミッション(使命)が明確でなく、
焦点が定まっていなければ成果はあがらない。
組織上の混乱に労力を奪われるだけである。
焦点の定まった明確な使命がなければ、
会社が言っていることとやっていることと
会社が行っていることの違うに気付く。
会社は、社員の信頼を失い、やがて顧客の信頼性をも損なう。
わが社は「 」という社会に対する考えが
「 」というミッションを生んでいる。
御社は、「 」にどんな言葉が入るだろうか。
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカー5つの質問
著 者 :山下 淳一郎
出版社 :あさ出版 1,300円(税別)
成功を収めている企業は、「われわれの事業は何か」を問い、
その問いに対する答えを考え、明確にすることによって
成功がもたらされている。
ピーター・ドラッカー
"理念を浸透したい"とお考えの社長様へ
基本と原則に反する者は例外なく破綻する。
ピーター・ドラッカー
今以上に事業を伸ばしていくためには基本と原則は不可欠です。
さらなる発展のために、ドラッカーを学びましょう。