10年、15年にわたって成果をあげてきた人が、昇進すると成果をあげられなくなることがある。
私が見てきた限り、原因は昇進した人が、昇進前の仕事でうまくいったこと、
昇進をもたらしてくれたことを昇進後にも行い続けることにある。
昇進をもたらしたことを昇進後に続けてはならない。昇進後、成果をあげるために
必要なことは、新しい仕事が要求するもの、新しい挑戦、新しい課題において、
重要なことに集中することである。
ピーター・ドラッカー
高い能力を発揮するはず。
ところが…
経営者の役職
法律で規定された経営者の役職は2つしかありません。
代表取締役と取締役です。しばしば耳にする、
社長、副社長、専務取締役、常務取締役、執行役員とった役職は、
会社それぞれが独自に使っているものです。
中には、代表取締役執行役員といった一見、
複雑に見える役職もあります。
役員に昇格すると力を発揮できなくなる
歴史ある会社の中で、経営チームのメンバーの一人に登り詰めた、
専務取締役、常務取締役、執行役員という役職をもつ人は、
厳しい競争を勝ち抜いて、役員に昇進した優秀な人たちです。
実績をあげたきたプライドもあり、自分の仕事のやり方に
自信をもっています。当然、経営チームの一人として、
その高い能力を発揮するはずです。
ところが…、役員として経営チームの一人となった途端に
力を発揮できなくなる人がいます。
これまで管理職として成果をあげてきた人が、
さらにその上の役員という立場に昇格すると、
成果をあげられなくなるのです。
なぜ、そんなことになるのでしょうか。
ドラッカーはこう言っています。
10年、15年にわたって成果をあげてきた人が、
昇進すると成果をあげられなくなることがある。私が見てきた限り、
原因は昇進した人が、昇進前の仕事でうまくいったこと、
昇進をもたらしてくれたことを昇進後にも行い続けることにある。
昇進をもたらしたことを昇進後に続けてはならない。
昇進後、成果をあげるために必要なことは、新しい仕事が要求するもの、
新しい挑戦、新しい課題において、重要なことに集中することである。
ピーター・ドラッカー
仕事が要求するものが変わる
プレイヤーとしてどんなに優れていても、
チームとして動くことは、勝手が違います。
役員ともなければ担う責任はまったく違いますし、
仕事のやり方もまったく変わります。
これまでと同じように、動いていたのでは
力が発揮できなくて当然です。
経営チームで話し合って決める
管理職で動いていたときにうまくいったこと、
昇進をもたらしてくれたことを役員に昇格後にも
行い続けることはすぐにやめましょう。
管理職から役員に昇格する際は、次の4つことを
徹底的に考え抜き、それらを明らかにしましょう。
そして、重要なことがさらにもう一つあります。
それはそれらを経営チームのメンバーと
共に話し合って決めるということです。
ぜひ実行してみてください。
経営チームが行うべき4つのこと
- 新しい成果をあげるために必要なことは何か
- 新しい仕事が自分に要求するものには何か
- 自分が取り組むべき新しい挑戦は何か
- 自分はどんな重要な課題に集中すべきか
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカーが教える最強の経営チームのつくり方 | 山下 淳一郎
人間関係に関わりなく、トップマネジメントはチームとして機能しなければならない。
ピーター・ドラッカー
ドラッカーの話を聞きたい社長様へ
基本と原則に反する者は例外なく破綻する。
ピーター・ドラッカー
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