お客様の声をきく
顧客が価値と考えるものはあまりに複雑であって、彼らだけが答えられることである。憶測してはならない。顧客のところへ行って答えを求める作業を体系的に行なわなければならない。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
顧客のところへ行って答えを求める
アスクルは、「お客さまに、直接必要としているものは何かー」を聞いていったそうです。そうしてアスクルは、「文具メーカー」から「オフィスに必要なものを届ける流通事業者」と急成長を遂げました。
お客さまが必要としているものの中で「透明の脱臭剤」というものがあがりました。「脱臭剤」は、使用側のアピールの意味とメーカーの考えによって目立つことを目的に、紫色、ピンク色、黄緑色といった派手な色とされています。
お客さまからあがった要望は、前述のように「透明の・・・」といったもので、メーカーが考えているものに反するものでした。脱臭剤を使用するお客さまは、そんな派手な色なイヤだ、目立たせる必要はない、という考えだったのです。
アスクルは、脱臭剤のメーカーに「透明の脱臭剤」をオーダーしたところ、メーカーの反応は、"パッケージを透明にしたら脱臭剤は売れない"というものでした。最終的にアスクルの要望は受け入れられ、「透明の脱臭剤」ができました。結果、「脱臭剤」の売り上げは、「今までの6倍」になりました。ぜひ、顧客が価値と考えているものを、憶測せず、顧客のところへ行って聞いてみてください。