測定すべきものを決めること
決定を実りあるものにする方法は一つしかない。八つの領域それぞれにおいて、測定すべきものを決定することである。何を測定するかによって、注意を払うべきものが規定される。目標が目に見える具体的なものになる。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
マネジメント・スコアカード
マネジメント・スコアカードは、ドラッカー教授が生み出されたもので、ドラッカー教授ご自身がコンサルティングされると きのツールとされていました。あらゆる経営手法がドラッカーに行き着くー。これは、トム・ピータースの言葉です。
トム・ピータースは続けてこういいます。 「経営戦略、分権制、目標管理、情報型組織、コアコンピタンス、サプライチェーン、ABC会計、バランスト・スコアカード、ナレッジ・マネジメントなど、 すべてドラッカーから出ている」、と。マネジメント・スコアカードの源流も、1954年に刊行された『現代の経営』です。
マネジメント・スコアカードは、建造物で例えるならば基礎の部分に当たります。屋根や外壁は住む人の好みによりますが、どんな建造物も基礎がしっか りしていなければなりません。それを同じように、経営の戦略や方針は経営者それぞれによりますが、どんな組織も基礎がなければ、惰弱なものとなってしまい ます。事業が適切に進められているかどうかを測り、自分たちの仕事をより良く変えていくためにマネジメント・スコアカードは必要と考えられます。
事業の繁栄と存続を左右する8つの領域において、目標を打ち立て、それらを定期点検しいていくものです。顧客を創り出すため、今日に応えるマーケ ティングと未来を創るノベーションが必要です。それは.ヒト、モノ、.カネの資源に依存し、その資源を成果を変えるのが生産です。社会的責任を果たし、事 業をさらに良くしていくための蓄えとして、売上と利益を確保します。
- マーケティング 今日を成功するための目標
- イノベーション 明日つくるための目標
- ヒト 人的資源に必要な目標(バランススコアカード)
- モノ 物的資源に必要な目標
- カネ 経済的資源に必要な目標
- 生産性の向上 に必要な目標
- 社会的責任 に必要な目標
- 売上と利益 適正な条件