事業の定義を目標に翻訳する
事業の定義は、目標に翻訳しなければならない。そのままではせっかくの定義も、決して実現されることのない洞察、よき意図、よき警告に終わる。ここでいう目標とは、具体的な目標である。抽象的であってはならない。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
ミッションを「具体的な行動」に翻訳する
事業とは、人と社会のお役に立つことです。事業の目的は、対象とするお客様のお役にたつことです。お客様のお役にたつから、お客様はお金を支払ってくれるのです。ところが、本来の目的を見失い、売上げが目的になってしまっている企業は少なくありません。
世の中、いろいろな人がいます。組織にもいろいろな人がいます。いろいろが意見があって当然です。一つの考えがまとまる方が異常です。しかし、会社組織は、経営理念があるから一つになれるのです。経営理念とは、その会社の社会に対する考えです。
売上げが目的になってしまえば、経営理念は、意味のないただのお飾りものになってしまいます。「そのままではせっかくの定義も、決して実現されることのない洞察、よき意図、よき警告に終わる」、です。時流に乗っているときは伸びていても、そのままでは、時流とともに事業は成長する力を失ってしまいます。
従業員は、経営者にとってかけがえのない同志です。ゆえに、志を伝え、それを「具体的な目標に翻訳」してはじめて、従業員はよき同志になってくれます。「事業の定義は、目標に翻訳しなければならない」、です。事業の本質を明らかにしたものがミッションです。ぜひ、ミッションを、「具体的な行動」に翻訳してください。