知識労働の生産性についての研究は始まったばかりである。
だが、すでにかなりのことがわかっている。
答えのわからない問題が何かもわかっている。
知識労働の生産性向上の条件は、大きなものだけで六つある。
ピーター・ドラッカー
PDCAに変わるものは
PDCAは、社会の中心がモノづくりであった頃に生まれた手法です。
1954年以降に、エドワーズ・デミングという人が、
品質管理の方法として開発したものであって、
人間の仕事そのものを対象にしたものではありません。
PDCAは1950年代に入ると、工作機械によってつくられたものが合格品か
不合格品かを判断する方法として使われるようになりました。
これが、今日でいう品質管理です。
人間は工作機械によってつくられた、「品」ではありません。にも関わらず、
その後、品質管理がそのまま人間の仕事にあてられるようになってしまいました。
歴史的失敗です。
知識を使う仕事や、情報を使う仕事は、
体を動かしてさえいればいい、という仕事ではありません。
自発的な意欲をもって仕事に取り組んでもらわなければ優れた仕事にはなりません。
さらに、変化の速い今日、新しい知識や新しい情報は瞬く間に陳腐化していきます。
だから、常に学び、教える組織でなければなりません。
ゆえに、人が成果をあげ、組織が成果をあげるためには、
下記の6つの取り組みが絶対に必要なのです。
- 何が仕事かを明らかにする
- 何に集中するかを決める
- 達成水準を明らかにする
- 主体性を持つ(持たせる
- 学び、教える組織をつくる
- 強みを生かす