明日を実現するための第一歩が、昨日を廃棄することである。
明日新しいことを行えるようになるための前提は、もはや生産的でないもの、
陳腐なもの、陳腐化したものから自由になることである。
ピーター・ドラッカー『マネジメント』
明日を創る仕事を増やすために、昨日の仕事を減らすこと
大正元年、金属を取り扱っている工場がありました。
昭和になると、取り扱うものを広げ、真空管ラジオや無線機をつくりはじめました。
その後、組織が大きくなると、再び事業を変え
、ブラウン管のテレビをつくるようになりました。
今日、その会社は液晶をつくってます。
その会社の名前は、「シャープ」です。シャープは、実効性を失い、
生産性でなくまったものを次々に廃棄してきたからこそ、
新しいことへの挑戦を通して、事業を存続させてきたのです。
新しいことを行えるようになるために、「生産的でないもの」を見つけて、それを廃棄してください。
明日を実現するための第一歩が、昨日を廃棄」することだからです。
一言に、廃棄とっても言うほど簡単ではありません。
なぜなら、生産的でなくなったものを、生産的でなくなったと認識できなければ、
廃棄という考えすら起こらないからです。
また、あらゆる仕事があらゆる仕事につながっています。
思い付きで、ある日突然やめることはできないからです。
したがって、「生産的でなくなったものを発見するということ」と
「どのような手順で廃棄していくか」ということを計画の中に入れておく必要があるのです。
計画とは、ただ単に仕事を増やしていくだけのものではありません。
明日のための仕事を増やしていくために、
昨日の仕事を減らしていくことは必要不可欠なのです。
ぜひ、次の2つを計画の中に入れてください。
- 生産的でなくなったものを発見する
- 生産的でなくなったものをどんな手順で廃棄していくか