リーダーシップはカリスマ性と無縁
今日リーダーシップとして喧伝されているものとは大いに異なる。
いわゆるリーダー的資質とも関係はない。
カリスマ性とはさらに関係がない。神秘的なものではない。
平凡で退屈なものである。その本質は行動にある。
ピーター・ドラッカー
リーダーシップは重要である。だがそれは、
今日リーダーシップとして喧伝されているものとは大いに異なる。
いわゆるリーダー的資質とも関係はない。
カリスマ性とはさらに関係がない。
神秘的なものではない。平凡で退屈なものである。
その本質は行動にある。そもそもリーダーシップそれ自体、
よいものでも望ましいものでもない。手段にすぎない。
何のためのリーダーシップかが問題である。
スターリン、ヒトラー、毛沢東の三人ほど
カリスマ的なリーダーはいなかった。
だが彼らは、史上例のない悪行と苦痛を
もたらした似非リーダーだった。
リーダーシップはカリスマ性に依存しない。
アイゼンハワー、マーシャル、トルーマンの三人は
強力なリーダーだった。だがいずれも、
爪の垢ほどのカリスマ性ももたなかった。
第二次大戦後、西ドイツを再建した
アデナウアーもそうだった。
一八六〇年、あのやせこけたあか抜けしない
イリノイ出のリンカーンほど、
カリスマ性のない人物はいなかった。
さらに、両大戦の間逼塞していた
チャーチルにもカリスマ性はなかった。
大事なことは、彼が正しかったことだった。
カリスマ性はリーダーを破滅させる。
柔軟性を奪い、不滅性を妄信させ、変化不能とする。
スターリン、ヒトラー、毛沢東に起こったことがそれだった。
アレクサンダー大王が敗者とならずにすんだのは、
早世したからにすぎないことは古代史の定説である。
カリスマ性はリーダーとしての有効性を約束しない。
ケネディは歴代のホワイトハウスの住人のなかで
最もカリスマ性があった。だが、彼ほど
何もできなかった大統領はいなかった。
リーダー的な資質や特性は存在しない。
ルーズベルト、チャーチル、マーシャル、
アイゼンハワー、モンゴメリー、マッカーサーは、
いずれも第二次大戦中リーダーとして傑出していた。
だが彼らのうち、資質や特性が同じ者はいなかった。
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