コンサルタントとしての私の最大の長所は
無知になりいくつかの質問をすることである。
ピーター・ドラッカー
自分の考えを理解してもらうこと
講演とは
講演は、「あるテーマについて話を聴くこと」です。
講演を職業としている人を講演家と言います。
講演は、そこに集まったお一人おひとりが、「どんな問題に直面しているのか」、
ということについては取り上げません。講演は「1対多の場」だからです。
講演に集った人にとって重要なのは、「ためになる内容であったかどうか」、です。
講演は講演家の話を聴くものです。
研修とは
研修は、「ある分野の理論や方法を学ぶこと」です。
研修を職業としている人を研修講師と言います。
研修も、そこに集まったお一人おひとりが、「どんな問題に直面しているのか」、
ということについては取り上げません。研修、「1対多の場」だからです。
研修に集った人にとって重要なのは、「ためになる内容であったかどうか」、です。
研修も研修講師の話を聴くものです。
コンサルティングとは
コンサルティングは、「得たい結果を得るために助けを使うこと」です。
コンサルティングを職業としている人をコンサルタントと言います。
コンサルティングは、目の前にいる人の「得たい結果は何か」
ということにについて取り上げます。「1対1」、
あるいは、「1対1社」の場だからです。
コンサルティングは目の前にいる人にとって重要なのは、
「得たい結果が得られるかどうか」です。
コンサルティングは、講演や研修と真逆で、
コンサルタントに話を聴いてもらうことです。
講演や研修は、「あちらの話を理解すること」であるのに対し、
コンサルティングは、「こちらの話を理解してもらうこと」です。
率直な会話から
一方、人間は自分の考えを言葉にするだけで、自分の考えをさらに深めたり、
自分の考えの誤りに気がついたりします。
したがいまして、コンサルティングの場面では、お客様が自分の考えを話していくうちに、
お客様自ら考えを整理し、お客様自ら答えを発見したり、
お客様自ら考えに確信を持つに至ったりすることが多々あり、
時によっては、話しを聞くだけで終わってしまうこともあります。
コンサルティングは、率直な会話からスタートするものです。
講演、研修、コンサルティングは、一見似ているように見えるかもしれません。
しかし現実は、利用する側の目的、利用する側の得るものがまったく違うものなのです。