著者 山下淳一郎
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トップの引継ぎはやり直しのきかない仕事です。
社長一人から次の新しい一人の社長に引き継ぐのは危険過ぎます。
「経営チームをつくること」が安全な事業承継です。
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まえがき
この本は、後継者の育成に、何らかの課題をお感じになられている、
会長や社長に向けて書いたものです。
あなたは次のうち、いくつ当てはまるでしょうか?
「後継者を誰にするか何も決まっていない。」
「うちには、組織全体を見て、会社の将来を考える人間は私一人しかいない。」
「この会社の経営をいつ誰にどうやって引き継げばいいか不安だ。」
「経営人材の育成について何も取り組んでいない。」
「後継者のことは言われなくてもわかっている。私は100歳まで現役だ。」
これらは、実際に会長や社長からお聞きした言葉です。
ドラッカーは、
自らを存続させられない組織は失敗である。したがって、
明日のマネジメントを担うべき人材を今日準備しておかなければならない。
ピーター・ドラッカー
会社を存続させるために、
将来のわが社を背負って立つ経営人材を今日から育成しよう、
ドラッカーは、そう背中を押してくれていますね。
後継者を育成する目的は「会社を存続させるため」であって、
トップが引退するためではありません。経営承継したあとも、
トップは命ある限り、後継者のメンターとして活躍し続けます。
1946年、世界で初めてトップの承継を取り上げたドラッカーは、
後継者育成の基本と原則と、メンターとして後継者に果たすべき、
トップの役割を教えてくれています。
ドラッカーの教えを経営に生かして、成果をあげている後継者は日本のみならず、
世界中にたくさんいます。本書が伝えていることは2つです。
1つは、「トップ一人ですべての負担を継続すること」ではなく
「後継の経営チームをつくってトップの負担を分散すること」です。
もう1つは、「トップは後継者のメンターとして、どのように関わり続けるか、
その役割について」です。
翻って。後継者を勉強会やセミナーに参加させ、
どんなに経営を学ばせたとしても、知識の習得やスキルの向上だけでは、
絶対に解決しようのない、「後継者の育成がうまくいかない9つの原因」があります。
あなたが、どんなに後継者の育成に取り組んだとしても、
あなたと後継者の努力は、その9つによって完全に打ち消されてしまいます。
この本を読むと、「後継者の育成がうまくいかない9つの原因」がわかり、
「すべきこと」と「すべきでないこと」が明らかになります。
しかし、後継者を育成し、経営承継の成功を約束できるのは、
「本書」ではなく「あなた自身」です。本書で追求しているものは、
「社長の仕事をこなす人にどう引き継ぐか」ではなく、
「トップの責任を担う人をどう育成するか」です。
「後継者の育成」だけに焦点を絞って、その具体的な実践方法をお伝えしています。
御社が後継者の育成に成功し、次の時代に向けて、
さらに繁栄されることを心より願っております。
山下 淳一郎
ドラッカーが教える最強の後継者の育て方 もくじ
【第1章】トップの責任を担う者を育成する
【第2章】後継者の育成とは経営チームをつくること
【第3章】後継者育成がまくいかない9つの原因
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【第4章】経営の承継7つの要諦
【第5章】世代交代のマネジメント
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ドラッカーが教える最強の後継者の育て方 山下 淳一郎
明日のマネジメントを担うべき人材を今日準備しなければならない。
ピーター・ドラッカー